【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 23,475.82  △456.94 (4/22)
NASDAQ: 8,495.38  △232.15 (4/22)

1.概況

米国市場はサウジアラビアが一段の協調減産に向けて準備していると伝わり連日で急落していた原油価格が上昇したことや、ムニューシン米財務長官が米経済は夏の終わりまでに大部分で再開できるだろうと述べたことなどから3日ぶりに大幅反発となりました。418ドル高と大きく反発してスタートしたダウ平均は一日を通して堅調に推移すると取引終盤にかけて一段高となり594ドル高まで買われる場面もありました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局456ドル高の23,475ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も232ポイント高の8,495ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも情報技術とエネルギーが3%を超える上昇となったほか、公益事業も3%近く上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はボーイング(BA)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)を除く28銘柄が上げました。そのなかでも目標株価の引き上げを受けてインテル(INTC)が6%を超える上昇となったほか、マクドナルド(MCD)も5%高となりました。また、ナイキ(NKE)が4%余り上げたうえ、ビザ(V)とシェブロン(CVX)、マイクロソフト(MSFT)、ダウ(DOW)も3%以上上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)が決算で売上高や平均利用者数が市場予想を上回ったことで急伸し37%近く上げています。半導体大手のテキサス・インスツルメンツ(TXN)も決算は減収減益ながら市場予想を上回ったことで5%近く上げています。フェイスブック(FB)もインドの通信会社に57億ドル出資すると発表したことで6%を超える上昇となりました。

一方で動画配信のネットフリックス(NFLX)は決算で売上高が過去最高となり、世界の契約者数の伸びも市場予想を上回ったものの利益確定の売りに押され3%近く下げています。公募増資による資金調達を発表したユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も株主価値の希薄化が嫌気され7%余り下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い0.62%となりました。ドル円は107円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)