【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 23,949.76  △558.99 (4/14)
NASDAQ: 8,515.74  △323.32 (4/14)

1.概況

米国市場は米政権が新型コロナウイルス対策の行動制限の早期解除に動くとの観測から大幅上昇となりました。299ドル高でスタートしたダウ平均は649ドル高まで買われたあと昼前に292ドル高まで一旦上げ幅を縮めましたが、午後に入って再び上げ幅を広げると結局558ドル高の23,949ドルで取引を終え反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も323ポイント高の8,515ポイントとなり4日続伸となりました。

2.経済指標等

3月の米輸入物価指数は前月比2.3%下落しましたが市場予想ほど低下しませんでした。米輸出物価指数も前月比1.6%下落しましたがこちらも市場予想ほど低下しませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも生活必需品と一般消費財・サービス、情報技術が4%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が上げました。そのなかでもレイセオン・テクノロジーズ(RTX)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、アップル(AAPL)が5%以上上げたほか、マイクロソフト(MSFT)も5%近く上昇しました。また、決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)に加え、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)とコカ・コーラ(KO)、ホームデポ(HD)も4%を超える上昇となっています。一方で運航停止が続く737MAXで大規模なキャンセルが発生したボーイング(BA)が4%以上下げたうえ、決算で1株利益が市場予想を下回ったJPモルガン・チェース(JPM)も2%を上回る下落となっています。

ダウ平均構成銘柄以外でもウェルズ・ファーゴ(WFC)が決算で1株利益が市場予想を下回ったことで4%近く下げました。アマゾン・ドット・コム(AMZN)は巣ごもり消費で最も恩恵を受ける銘柄の1つとの指摘を受けて5%以上上昇し上場来高値を付けました。動画配信のネットフリックス(NFLX)も目標株価の引き上げを受けて4%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い0.75%となりました。ドル円は107円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は昨日に大きく上げた反動に加えて、ドル円も円高に振れていることから下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の19,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)