【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 21,413.44  △469.93 (4/2)
NASDAQ: 7,487.31  △126.73 (4/2)

1.概況

米国市場はトランプ米大統領がサウジアラビアとロシアが減産で近く合意するとの見通しを示したことで原油価格が大きく上昇したことから3日ぶりに反発しました。124ドル安と下落してスタートしたダウ平均ですがまもなくして買いが優勢になると大きく上げ幅を広げる展開となりました。534ドル高まで買われたあと一旦上値が伸び悩み午後には小幅にマイナスとなる場面もみられたダウ平均ですが、引けにかけて再び上げ幅を広げると結局469ドル高の21,413ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も126ポイント高の7,487ポイントとなっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は664万8000件と前週からほぼ倍増し過去最多となり市場予想を大幅に上回る悪化となりました。2月の米製造業受注も前月比横ばいに止まり市場予想を下回りました。2月の米貿易収支の赤字額は前月比12.2%減の399億3200万ドルと3年5カ月ぶりの低水準となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが9%余り上昇したほか、公益事業も3%以上上げ、生活必需品とヘルスケアも3%近く上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。そのなかでも原油価格の大幅上昇を受けてシェブロン(CVX)が11%高となったほか、エクソンモービル(XOM)も7%を超える上昇となりました。また、キャタピラー(CAT)とインテル(INTC)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)、IBM(IBM)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、コカ・コーラ(KO)、メルク(MRK)も4%以上上げています。一方でウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が3月最終週の既存店売上高が10%台半ばの落ち込みとなったと明らかにしたことで6%以上下げています。また、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)も6%近く下げたうえ、希望退職を募集すると発表したボーイング(BA)も5%を超える下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、バイオ製薬のアムジェン(AMGN)が新型コロナ治療薬の開発に乗り出すと伝わったことで5%以上上げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い0.59%となりました。ドル円は108円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日割り込んだ節目の18,000円を上回ってどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)