2010年、中国の機械産業の総生産高は前年比33.9%増の14.38兆元、売上は同34.3%増の14.06兆元となりました。総生産高の成長率は前年比17.9ポイント上昇。 特に、2010年12月の単月生産高は1.48兆元になり、過去最高値を更新しています。 そして、輸出入取引額も拡大しています。2010年の機械産業の貿易総額は5138億米ドル。そのうち、輸出は前年比32%増の2585億米ドルで、輸入は同41.1%増の2553 米ドルです。国産機械の国内市場シェアは2005年の80%から現在は85%にまで拡大しています。
需要拡大に伴い、機械メーカーは生産容量を拡大しており、機械産業全体の固定資産投資は前年比30.4%増の1.9兆元となりました。規模拡大と同時に、業界全体の利益率も向上しています。2010年1月~11月の利益合計は前年比52.7%増の8984億元で、利益率は同0.8ポイント増の7.2%です。赤字企業の比率は11.7%で、 前年同期比2.7ポイント減少しています。そして、機械産業のうち、建設機械(及び部品) は最も成長の速い分野です。
関連上場企業の業績も好調です。2011年3月1日、コンクリート機械大手である中聯重科(1157)は2010年の純利益が43億元~45億元で、前年比40~50%増との予想を発表しました。経営陣によると、国内市場が拡大したほか、2010年の海外収益が約2倍に拡大しています。海外部門は2011年も同じ成長率を維持できる見通しで、2015年には海外収益を売上全体の40%以上とする計画。そして、国際化戦略を実施する方針で、海外で適切な買収目標を探しています。同社は2010年11月に香港上場したばかりで、IPOで150億香港ドルを募集しました。
そのほか、中国最大手のエンジンメーカーであるウェイチャイ・パワー(2338)は 大型トラックの需要拡大で、2010年の売上が前年比68%増の600億元、純利益は同93%増の60億元になる業績を予想しています。2010年、中国の大型トラック市場は前年比60%以上成長しました。ウェイチャイ・パワーは大型トラックエンジン市場の38%のシェアを占めるため、市場の成長から大きな利を受けています。中国の建設機械関連銘柄としては、ファーストトラクター(00038)、徳昌電機(00179)、昆明機床(00300)、中国龍工(03339)などがあります。