英ポンド/米ドル (1.2900〜1.3420) 1月23日〜1月29日まで
アナリシス:
皆さま、こんにちは!英上院は1月20日、EU離脱協定法案の修正案3件を可決しました。在英EU市民のブレグジット後の権利保護や、欧州司法裁判所の判決を巡る英政府の権限の制限に向けたもので、第2次ジョンソン内閣にとっては議会での初の敗北となります。
同法案は今後、与党・保守党が支配する下院に差し戻される予定で、政府は下院採決でこれらの修正案を覆す手段を視野に入れて動いています。
そもそも、EU離脱協定法案は1月9日に下院を無修正で通過し、1月13日に上院での審議が開始されましたが、上院では議席の過半数を保守党が占めていないことから、修正案が可決する可能性もあるとみられていました。
修正案のうち1件目は、EU離脱後に英在住のEU市民に自動的に居住権を与えるとともに、居住権を証明する物理的な証書を交付する内容となります。
他方、現在行われているダボス会議では、第1段階の通商合意を取り交わした米中の発言に注目が集まっています。本会議期間に世界に向けてそれぞれの立場で2019年から始まった米中貿易摩擦の引き金はどちらが引いたのか、また国際社会における中国の立場を擁護する発言などが韓正副首相から見られました。
直近3日間ではポンド買いの動きとなっています。英国の代表的な企業団体であるCBI(イギリス産業連盟)が発表した製造業動向指数が好調だったことも要因の1つになっています。ただ、12月の下院選挙以降ボラティリティが低くなっており、相場は日足でややペナント形成気味となっていますので、次のブレイクをするのがいつ頃になるかの材料探しもしていかなければなりません。
今日からの1週間のポンドの動きは限定的と想定します。
それでは、月足チャートです。
トレンドレス上段で+2σまでゆとりあり。どちらかというと上げ方向。
続いて、週足チャートです。
トレンドレス上段。MAで支えられて+2σまでゆとりもあるので、上昇するなら+2σ付近までと想定します。
日足チャートです。
トレンドレス上段。+2σまでゆとりあり。下がるなら1.2980付近か、−2σまで。
向こう1週間の重要指標です。
23日(木)
21:45 EUR・ECB政策金利
22:30 EUR・ラガルドECB総裁定例記者会見
24日(金)
8:30 日・全国消費者物価指数
8:50 日・日銀金融政策決定会合議事要旨
27日(月)
24:00 米・新築住宅販売件数
29日(水)
28:00 米・FOMC終了後政策金利発表
28:30 米・パウエルFRB議長定例記者会見
上記の分析から、エントリーポイントとしては以下のとおりです。
予想レンジ:1.2900〜1.3420
メインストラテジー:
買いをするなら
・日足−2σからトレンドレス下段で逆張りエントリー(1.2880〜1.2930)
・1.3260を上にブレイクしたら短期足を使って順張り押し目からエントリー
売りをするなら
・1.3260近辺もしくは日足+2σ付近の日足トレンドレス上段で逆張りエントリー
・1.3420~1.3480付近で日足Wトップトレンド転換狙いのエントリー
・1.2980ラインを下にブレイクしたら短期足を使って順張り戻り目からエントリー