【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 29186.27 ▼9.77 (1/22)
NASDAQ: 9383.77 △12.96 (1/22)
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均はキャタピラー(CAT)やボーイング(BA)などの下落が重石となり続落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株などへの買いを支えに反発しました。67ドル高でスタートしたダウ平均は124ドル高まで買われたあと上げ幅を縮めるとマイナスに転じましたが23ドル安で下げ渋ると持ち直し午後には再び90ドル高余りまで上昇しました。しかし、取引終盤に上げ幅を縮めると結局9ドル安の29,186ドルで取引を終えています。
一方でS&P500株価指数が0.9ポイント高の3,321ポイントなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も12ポイント高の9,383ポイントとなっています。
2.経済指標等
12月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比3.6%増の554万戸となり市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や公益事業、金融などの6業種が上げました。一方でエネルギーや不動産、資本財・サービスなどの5業種が下げています。
4.個別銘柄動向
目標株価の引き上げを受けてインテル(INTC)が3%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、IBM(IBM)も決算で売上高が6四半期ぶりに増えたうえ、通期の1株利益見通しが市場予想を上回ったことから3%以上上げ、ダウ平均構成銘柄でインテルに次ぐ上昇率となりました。インテルとIBMの2銘柄でダウ平均を46ドル余り押し上げています。一方でダウ(DOW)が3%を上回る下落となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。キャタピラーも2%を超える下落となったほか、ボーイングも目標株価の引き下げを受けて1%以上下げ、ダウとキャタピラー、ボーイングの3銘柄でダウ平均を63ドル余り押し下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では目標株価の引き上げを受けて電気自動車のテスラ(TSLA)が4%余り上げています。決算で2020年1-3月期の契約者数の見通しが市場予想を大きく下回ったことから動画配信のネットフリックス(NFLX)は3%を超える下落となりました。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの1.77%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国市場が高安まちまちとなり新たな買い材料に乏しいことから本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に切り返すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)