【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 29348.10 △50.46 (1/17)
NASDAQ: 9388.94 △31.81 (1/17)
1.概況
先週末の米国市場は、米中の経済指標の改善を受け今後の景気拡大への期待が高まり上昇しました。中国の鉱工業生産や小売売上高などの経済指標が堅調だったことを受け、15ドル高で始まったダウ平均は75ドル高まで上昇したものの上値は重く上げ幅を縮めるとマイナスに転じて一時は7ドル安をつけました。その後持ち直したダウ平均は小幅高での推移が続き結局50ドル高の29,348ドルと5日続伸して取引を終えました。
S&P500指数は12ポイント高の3,329ポイント、ナスダック総合指数は31ポイント高の9,388ポイントとそれぞれ上昇して史上最高値を更新しました。
2.経済指標等
12月の住宅着工件数は年率換算で前月比16.9%増の160.8万件と市場予想を大幅に上回って13年ぶりの高水準となりました。12月の設備稼働率は77.0%で市場予想と一致しました。また、12月の鉱工業生産指数は前月比0.3%減と市場予想を下回っています。さらに1月のミシガン大学消費者信頼感指数は99.1と前月から小幅に悪化して市場予想を下回りました。
3.業種別動向
S&P500業種別株価指数はエネルギーと資本財・サービスを除く9業種が上昇しました。中でもコミュニケーション・サービス、公益事業、情報技術が1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均を構成する30銘柄中17銘柄が上昇しました。クレジットカードのビザ(V)が2%近く上昇して上昇率トップとなったほか、保険のトラベラーズ(TRV)やホームデポ(HD)、ナイキ(NKE)、アップル(AAPL)もそれぞれ1%以上上昇しています。一方で2度の墜落事故をおこした「737MAX」に新たなソフトウェアの不具合が見つかったと報じられたボーイング(BA)が2%以上下落しました。その他にもシェブロン(CVX)やウォルマート(WMT)など13銘柄が下げています。
5.為替・金利等
好調な住宅着工件数などを受け米長期金利は0.02%高い1.82%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株の小幅上昇を受け小幅なプラス圏でのスタートが予想されます。こうした中日経平均が昨年12月17日につけた終値ベースの昨年来高値である24,066円を上回って引けることができるか注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)