【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 28956.90 △211.81 (1/9)
NASDAQ: 9203.43 △74.18 (1/9)
1.概況
米国市場は中東情勢への警戒感が後退するなか中国商務省の報道官が貿易協議の第1段階の合意文書について副首相が渡米し15日にも署名すると発表したことや、好材料が出た個別銘柄への物色を支えに続伸となり主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。106ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに242ドル高まで上げ幅を広げたあと上値が伸び悩みましたがその後も堅調に推移すると結局211ドル高の28,956ドルとなり2日に付けた史上最高値を更新して取引を終えています。
また、S&P500株価指数も21ポイント高の3,274ポイントとなりこちらも2日に付けた史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も74ポイント高の9,203ポイントとなりこちらは前日に続いて史上最高値を付けています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比9000件減の21万4000件となり市場予想を上回る改善となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げ、情報技術が1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
昨年12月の中国でのiPhoneの出荷台数が前年同月比で18%増えたと伝わったことでアップル(AAPL)が2%余り上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり、上場来高値を更新しました。また、目標株価引き上げを受けてゴールドマン・サックス(GS)も2%高となりダウ平均構成銘柄でアップルに次ぐ上昇率となっています。さらに半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が投資判断と目標株価の引き上げを好感して2%を超える上昇となり上場来高値を付けたほか、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も目標株価の引き上げを受けて1%余り上げこちらも上場来高値を更新しています。
一方で2019年11-12月の既存店売上高が前年割れとなり年末商戦が苦戦したことが嫌気され百貨店のコールズ(KSS)やJCペニー(JCP)が大きく下げました。コールズが6%以上下げたうえ、JCペニーも11%近く下落しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い1.85%となりました。ドル円は109円台半ば近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて買い優勢でのスタートが予想されます。昨日に500円以上上げた日経平均が米雇用統計の発表や3連休を控え様子見となりやすいなかでどこまで上値を伸ばせるかがポイントなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)