このレポートのまとめ

  1. 今年、米国の株式市場は大幅に上昇した
  2. 今年騰がり過ぎたから来年が安いとは限らない
  3. 経済が強く株式市場が堅調なときは現職米大統領が有利
  4. FRBは当分の間政策金利を動かさない方針を打ち出している
  5. 現職米大統領が勝つシナリオでは株式市場は+10%上がっている

2019年のパフォーマンス

2019年の年初からクリスマスイブ(12月24日)までの米国株式市場のパフォーマンスはS&P 500指数が+28.6%、ナスダック総合指数が+34.9%、ダウ工業株価平均指数が+22.2%でした。

今年はこの上昇相場に上手く乗れなかった投資家が多かったようです。下は投資信託・ETFへの資金流入を示したチャートを見ると、2019年は大幅に資金が流出していることがわかります。つまり投資家は売り先行だったということです。

出所:リフィニティブ・リッパー

12月に入ってからの株式市場の上昇は、出遅れた投資家が慌ててポジションを建て直した買いが影響していると考えられます。

このように今年は年末にかけて駆け込みの買いが入った状況で年を終えるので「こんなに騰がった翌年は大丈夫?」という不安を持つ投資家が多いです。

急騰した翌年が悪い年になるとは限らない

そこで指摘したいことは「急騰した翌年が悪い年になるとは限らない」と言うことです。

下は1990年代後半のS&P500指数のパフォーマンスのチャートです。ごらんの通り、「これでもか、これでもか」と強い年が続きました。

出所:ストックトレーダーズ・アルマナック

FRBの方針

ジェローム・パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は2019年と1995年の金利政策の類似性について繰り返し強調しています。すると我々は今後の株式市場の展開が、ある程度1995年以降のそれと似てくる可能性も考慮すべきなのかもしれません。

またFRBは「当分の間、政策金利は動かさない」と言っています。実際、最新の経済予想サマリーでも2020年は横ばいのままというコンセンサス予想になっています。

出所:FRB

もしFRBが金利を動かさないのであれば、経済自体は強いのでドルは強含む可能性があると思います。

米大統領選挙と株式市場

2020年は米大統領選挙の年です。過去の経験則では経済が好調で株式市場がしっかりしている場合、現職の大統領が有利だと言われています。

今回もそれに当てはまりますので、現職のドナルド・トランプ米大統領が勝つというのが順当なシナリオでしょう。過去に現職の大統領が勝利した場合、S&P 500指数は平均して+10.23%上昇しました。

出所:ストックトレーダーズ・アルマナック
したがって2020年もそのくらいのパフォーマンスが期待できると考えられます。

まとめ

2019年に米国株が大幅上昇したので2020年は慎重に考えている投資家が多いのです。しかし過去の事例を見ると、90年代後半のように数年に渡って強い相場が続いたこともあります。FRBは当分の間、政策金利を動かさないと発表しています。これはドル高につながる可能性があります。

米大統領選挙は足下の経済が強いのでトランプ有利と考えるのが順当でしょう。その場合、過去の経験則では米国株は平均して+10%程度上昇しています。