12月13日に窓が発生したあとは伸び悩み
前回、ついに1年2ヶ月ぶりとなる窓埋め達成をお伝えしました。ただ窓埋めは達成したものの、その後の値動きは決して強いものにはなっていません。そこで前回指摘したことを振り返りながら今後の値動きについて解説していきたいと思います。
前週発生した窓については、
「過去の値幅の範囲内で発生していることからコモンギャップではないかと考えています。
また、上向きの5日移動平均線上を維持しているものの、少しずつ水準を切り上げる展開となっています。このまま5日移動平均線上を維持してくれれば、昨年10月の高値を更新することも視野に入ると考えられる反面、割り込むようですと、今回発生した窓を埋めることも考えられるのではないかと思われます」
としました。しかし前回のコラムが掲載された後の値動きを見ますと、株価は伸び悩みが目に付くことに加え、5日移動平均線を下回って推移しているのが分かります。
12月13日の安値を終値で下回らないことに注目
ただ、ここで重要なことは、12月13日に窓があきましたが、この12月13日の安値を終値で下回らずに推移していることになると思われます。
なぜなら、12月13日の安値を終値で割り込んでしまうと、窓を埋める可能性が高まると考えられるからです。仮に12月13日の安値を終値で割り込んでしまった場合、窓を埋めると同時に25日移動平均線辺りまで下落することが考えられ、高値更新への時間が先に伸びたり、達成できなくなったりすることが考えられます。
一方で、5日移動平均線を下回ったままでも、12月13日の安値を割り込まず推移するようですと、5日移動平均線が下向きから横ばいに変化すると同時に、5日移動平均線を上回ることが考えられます。そうなると年初来高値を更新したり、昨年10月2日の高値に接近したりすることが考えられるのではないかと思われます。
25日移動平均線を下回ったら押し目買いは控えたい
一方で、今年8月以降に発生した窓で埋まっていないものもたくさんあります。仮に5日移動平均線に押し返されたまま下落が続き、25日移動平均線も下回るようですと、まだ埋まっていない窓を埋めることも視野に入って来ると思われます。押し目買いは控えると同時に、更なる下落への警戒が必要になるのではないかと思われます。
以上のことから、年内の取引は残すところ12月25日を含めてあと4営業日しかありませんが、12月13日の窓を埋めるのか、埋めずに反発するのかに引き続き注意し、年末年始の株価動向を探る役に立てたいところです。
今年1年、このコラムをお読みいただきありがとうございました。
来年も引き続きよろしくお願い致します。
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