東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は4円高の2万3821円とほぼ横ばいでした。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数などはそれぞれ下落しました。先週末の米国市場が上昇したことを受けて、日経平均は104円高の2万3921円と反発して寄り付きました。寄り付きがほぼ高値となった日経平均は朝方の買い一巡後に17円高まで上げ幅を縮める場面も見られましたが、その後は持ち直し42円高の2万3858円で前場を終えました。後場に入ると再び上げ幅を縮めた日経平均は14時半に5円安と本日の安値を付けました。その後小幅に持ち直したものの上値は重く結局4円高とほぼ横ばいで取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆4998億円と活況の目安である2兆円を大きく割りました。

東証33業種は医薬品や精密機器、サービス業などの6業種が上昇した一方で、鉱業やパルプ・紙、非鉄金属などの27業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金は高安まちまちとなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が0.2%下落したほか、東京エレクトロン(8035)や三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、武田薬品工業(4502)、ファーストリテイリング(9983)が下落しました。一方で、任天堂(7974)やソニー(6758)、Zホールディングス(4689)、トヨタ自動車(7203)、第一三共(4568)は上昇しました。中でも第一三共は、イギリスの製薬大手アストラゼネカ社と共同開発するがん治療薬が米食品医薬局による販売承認を3か月前倒しで取得したとの報道を受けて、早期の収益貢献を期待した買いが入り2.8%上昇しました。

材料が出たところでは、22日に従業員による買収(EBO)での株式非公開化を発表したユニゾホールディングス(3258)が、買い付け価格の5100円にさや寄せする形で5.3%上昇しました。同社は今年7月にエイチ・アイ・エス(9603)より仕掛けられた敵対的株式公開買い付け(TOB)の対抗策として米投資ファンドと協議を進めていましたが、買収後の従業員の処遇に関して対立しTOBへの賛同を撤回していました。

そのほか、18日に配信開始したスマホ向けゲームアプリ「デュエル・マスターズプレイス」がアップル社のセールスランキングで上位に浮上したことなどが好感されたタカラトミー(7867)が12.2%上昇しました。ゲームを共同開発したディー・エヌ・エー(2432)も0.4%上昇しています。また、投資用マンションなどの企画・販売を行うプレサンスコーポレーション(3254)は、今月16日に土地の売買契約を巡る業務上横領の疑いで社長が逮捕されたことを受けて株価が急落していましたが、ヘッジファンドが保有比率を増やしたことで今後も買い増しされるとの思惑などで買われ2.7%上昇しました。

VIEW POINT: 明日への視点

米国主要指数が連日で史上最高値を更新している一方で、日本市場は薄商いのなか持ち高調整や利益確定の売りに押される展開となりました。クリスマス休暇を目前に控えて取引参加者が少なくなるなか、様子見姿勢の強い地合いが続きそうです。

(マネックス証券 プロダクト部)