【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 28455.09 △78.13 (12/20)
NASDAQ: 8924.96 △37.74 (12/20)
1.概況
先週末の米国市場はトランプ米大統領が貿易協議の第1段階の合意の署名に向けた準備が進んでいると強調したことが好感され続伸となり、主要3指数が揃って連日で史上最高値を更新しました。231ドル高の28,608ドルと大きく上昇してスタートしたダウ平均ですが、すぐに上げ幅を縮めるとその後は上げ幅を半分程度に縮め節目の28,500ドル近辺での推移が続きました。ダウ平均は引けにかけてさらに上げ幅を縮めたものの結局78ドル高の28,455ドルと続伸となり前日に続いて史上最高値を更新しています。
また、S&P500株価指数も15ポイント高の3,221ポイントと続伸しこちらも前日に続いて史上最高値を付けています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も37ポイント高の8,924ポイントと8日続伸となりこちらは7日連続で史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
7-9月期の米実質GDP確定値は改定値から変わらずの年率換算で前期比2.1%増となり市場予想と一致しました。11月の個人消費支出(PCE)も前月比0.4%増となり市場予想と一致しています。変動の激しい食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレータは前年同月比1.6%上昇し市場予想を上回っています。米個人所得は前月比0.5%増となりました。12月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も99.3と速報値から上方修正され市場予想も上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げ、エネルギーや公益事業、ヘルスケアなどの上昇が目立ちました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)が2%余り上げたほか、スリーエム(MMM)やメルク(MRK)、キャタピラー(CAT)、インテル(INTC)なども1%台後半の上昇となりました。一方でボーイング(BA)とナイキ(NKE)が1%以上下げ、ナイキは決算で主力の北米事業の売上高が市場予想に届かなかったことが嫌気されました。
ダウ平均構成銘柄以外では半導体株を買う動きが前日に続きみられました。ウエスタンデジタル(WDC)が4 %近く上げたうえ、エヌビディア(NVDA)も2%近く、マイクロン・テクノロジー(MU)も1%近く上げました。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.01%低い1.91%となりました。ドル円は109円40銭台で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。クリスマス休暇の時期で手仕舞い売りが出やすく上値が重くなりやすいなかで日経平均がどこまで値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)