東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は48円安の2万3816円と3日続落しました。TOPIXやJPX日経400も下落した一方で、東証2部指数やマザーズ指数などは上昇しました。前日の米国市場で主要3指数が史上最高値を更新したことを受けて、日経平均は28円高の2万3893円と反発して寄り付きました。直後に43円高まで上昇した日経平均でしたが買い一巡後は上げ幅を縮めてマイナスに転じ、ドル円がやや円高に振れたことなどから下げ幅を広げると前場を59円安の2万3804円で終えました。後場に入ると一時プラス圏に浮上した日経平均でしたが、その後再び下落に転じると引け間際にやや下げ幅を広げて48円安の2万3816円で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3923億円でした。

東証33業種は水産・農林業や鉱業、パルプ・紙などの17業種が上昇した一方で、医薬品や輸送用機器、鉄鋼などの16業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は下落した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が0.6%下落したほか、任天堂(7974)やソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、ファナック(6954)、武田薬品工業(4502)、キーエンス(6861)が下落しました。中でも任天堂は主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の販売の伸びが前年に比べて鈍化していることや、外資系大手証券が本日付で投資判断を中立に引き下げたことなどが嫌気されて1.2%下落しました。また、19日に一部報道で開発効率化への取り組みが伝わったファナックは2.2%下落しており、日経平均を16円ほど引き下げています。

一方でKDDI(9433)や日立製作所(6501)、東京エレクトロン(8035)は上昇しました。19日に米フィラデルフィア半導体株指数が最高値を更新したことを受けて、東京エレクトロンのほかアドバンテスト(6857)など一部の半導体関連株が上昇しています。

そのほか材料が出たところでは、「ルタオ」などのブランド製菓を展開する菓子メーカーの寿スピリッツ(2222)がクリスマスシーズンの売上の伸びを期待した思惑買いからか4.5%上昇し、株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、米国主要3指数は史上最高値を更新しましたが、日経平均は利益確定売りに押されて下落しました。19日にムニューシン米財務長官が米中の第1段階の合意について「来年1月初旬にも署名される」と発言したことが伝わるなど、米中協議の進展が改めて意識されています。クリスマスや年末年始の休暇を控えて取引参加者が減少するなか、日経平均が再び2万4000円を超えられるかが注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)