英ポンド/米ドル (1.2750〜1.3360)  12月19日〜12月25日まで

アナリシス: 

皆さま、こんにちは! 英下院議会の総選挙の結果は、保守党の過半数獲得という結果で締めくくられました。12月13日7時の段階での出口調査で一気に英ポンド/米ドルは300pips越えの高騰となり、月足+2σタッチまでの上昇となりました。

その後、翌日まで高値圏で推移をしていたものの、じり安となり、その後は再び合意なき離脱の可能性が浮上して一気に下落。選挙前の価格に戻ってきている状況となっています。

英政府は12月17日、英国の欧州連合(EU)離脱後の移行期間について、2020年末より後への延長を法律で禁止する意向を示しました。これを受けて英ポンドは下落し、EU内では新たな貿易協定の早急な妥結を強いられることに対する懸念が広まっています。

EUと合意した離脱協定では最大2年の延長が認められていただけに、同協定を国内法化するEU離脱協定法案(WAB)を修正することにより、移行期間を2020年12月末で打ち切ることが可能となります。

今後も英政府が強行に早期の離脱に向けての動きを取るようであれば、当面のポンド上昇に影を差す可能性が高いと思います。

これらの材料から、一旦日足ではレンジ入りすると想定します。

また、米中関税問題も一山を越し、追加関税は延期。年内で大きなイベントだった米中関税問題と英国下院総選挙がひとまず終了したため、当面は材料難と言えるでしょう。ダウとS&P 500は最高値を更新中ですので、年内はそのまま上昇とみますが、年初から急落などがないか注意が必要です。

当面のポンドの動向は難しい動きになると予測します。

向こう1週間の重要指標です。

19日(木)
15:30 日・黒田日銀総裁定例記者会見
21:00 英・イングランド銀行金利発表、英中央銀行資産買取プログラム規模、英中央銀行金融政策委員会議事要旨
未明   日・日銀金融政策決定会合、政策金利発表

20日(金) 
8:30 日・全国消費者物価指数
18:30 英・GDP改定値
22:30 米・GDP確定値
24:00 米・個人消費支出

23日(月)
24:00 米・新築住宅販売件数

24日(火) 
8:50 日・日銀金融政策決定会合議事要旨

それでは、月足チャートです。

【図表1】英ポンド/米ドル(月足)
出所:筆者作成

トレンドレス中段。上ヒゲを付けている状態です。

続いて、週足チャートです。

【図表2】英ポンド/米ドル(週足)
出所:筆者作成

トレンドレス上段。前回+2σまで上昇の見込みと想定しましたが、上昇後、陰線を付けて下げてきています。

日足チャートです。

【図表3】英ポンド/米ドル(日足)
出所:筆者作成

アップトレンド中のミドルタッチ場面。下げの勢いが強いため、ここで一旦ミドル反発したとしてもアップトレンドが継続することは難しく、トレンドレス入りの可能性大と想定します。

4時間足チャートです。

【図表4】英ポンド/米ドル(4時間足)
出所:筆者作成

トレンドレス下段。−2σまでゆとりがありますので、下げるとしたら−2σまで一気に下落する可能性もあります。

上記の分析から、エントリーポイントとしては以下のとおりです。

予想レンジ:1.2750〜1.3360

メインストラテジー:

買いをするなら
・1.2940~1.2960の日足サポートラインからの逆張りエントリー
・1.2770近辺もしくは1.2820~1.2840の日足トレンドレス下段からの逆張りエントリー

売りをするなら
・4時間足1.3050~1.3070を下にブレイクしたら短期足の戻り目で順張りエントリー
・4時間足+2σから逆張りエントリー。(価格未定)