東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は69円安の2万3864円と続落しました。TOPIXやJPX日経400なども下落した一方で、東証2部指数やマザーズ指数は上昇しました。前日の米国市場が高安まちまちとなったことを受けて、日経平均は22円安の2万3911円と小幅に続落して寄り付きました。10時前に一時プラス圏に浮上したものの再び下落に転じた日経平均は、じりじりと下げ幅を広げると71円安の2万3862円で前場を終えました。お昼休みに発表された日銀金融政策決定会合の結果は市場予想通り現状維持で驚きは少なく、後場に入ってからも軟調に推移した日経平均は引け間際にやや下げ幅を縮めたものの、結局69円安の2万3864円で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆9908億円でした。
東証33業種は鉱業や情報・通信業、不動産業などの8業種が上昇した一方で、パルプ・紙や証券商品先物、その他製品などの25業種が下落しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2.1%上昇したほか、日立化成(4217)や日立製作所(6501)、トヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)が上昇しました。一方で任天堂(7974)や東京エレクトロン(8035)、昭和電工(4004)、キーエンス(6861)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)は下落しました。中でも18日に日立化成の株式公開買い付け(TOB)を正式発表した昭和電工は、1兆円近い買収総額が嫌気されてか2.6%下落しました。TOBに賛同の意向を示した日立化成は買い付け価格にさや寄せする形で買われ11.8%上昇しています。また、同社の親会社である日立製作所も構造改革の進展が好感されて4.6%高と続伸しています。
そのほか材料が出たところでは、米半導体大手のマイクロン・テクノロジー(MU)が18日に発表した2019年9~11月期決算について、減収減益となった一方で売上高が市場予想を上回ったことから半導体市況の底入れが期待されて日本市場でも一部の半導体関連株が買われました。中でもアドバンテスト(6857)は国内大手証券が目標株価を引き上げたこともあり2.6%高となっています。一方で18日にスウェーデンのボルボ社との提携が報じられて上昇していたいすゞ自動車(7202)は、同日取引終了後に正式発表したボルボ社傘下のUDトラックスの買収について割高感が意識されて3.7%下落しました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日本市場は高値警戒感が残るなか売りに押されて下落しました。お昼休みに日銀金融政策決定会合の結果が発表されましたが、大規模緩和策が維持されるなど市場の予想通りの内容であり反応は限定的でした。利益確定売りをこなしながら再度日経平均が2万4000円台に乗せられるか注目されます。
(マネックス証券 プロダクト部)