東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は76円高の2万3430円と3日続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数なども上昇しましたが、マザーズ指数は小幅に下落しました。先週末の米国市場が大幅高となったことを受けて、日経平均は189円高の2万3544円と続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付きが1日の高値になるとドル円がやや円高に振れたことなどから10時過ぎに5円高まで上げ幅を縮めて安値をつけましたが、その後は持ち直し107円高の2万3461円で前場を終えました。日経平均は後場に入りやや上げ幅を縮めたものの、堅調に推移すると結局76円高の2万3430円で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆8170億円と活況の目安となる2兆円を下回りました。

東証33業種は精密機器と医薬品、不動産業、 証券商品先物の4業種を除く29業種が上昇しました。中でも鉱業が3%上昇したほか、石油石炭製品も2.9%上昇しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が3%上昇したほか、ソフトバンクグループ(9984)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、キーエンス(6861)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、村田製作所(6981)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)が上昇しました。中でも任天堂は主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の中国での発売を明日に控えて市場開拓による収益寄与などを期待した買いが入り、約1年半ぶりの高値で取引を終えました。またソフトバンクグループは、傘下に新設されるファンドの規模が当初目標を大きく下回る見通しであるとの一部報道を受けて、財務負担への懸念が和らいだことなどから1.2%上昇しました。一方で東京エレクトロン(8035)は0.3%と小幅に下落しました。

そのほか材料が出たところでは焼鳥チェーンの鳥貴族(3193)が、6日に発表した2019年8~10月期決算で営業利益が前年同期比約2.7倍となったことや、11月の既存店売上高が約2年ぶりに前年同月比でプラスになったことなどが好感されて19.2%上昇しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、やや薄商いのなか米国株高を受けて上昇しました。6日に発表された米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を上回ったことや過去2か月分の数値が上方修正されたことを受けて、米国景気減速への懸念が後退しています。また、中国が一部の米国産農産物を追加関税の対象から除外すると伝わったことで米中対立への警戒感がやや和らいだものの、15日に予定されている対中関税引き上げの発動については依然として不透明感が残っています。

今週は連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州中央銀行(ECB)、英国総選挙などの重要イベントを複数控えていることもあり、様子見ムードが続きそうです。

(マネックス証券 プロダクト部)