東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は54円高の2万3354円と小幅に上昇しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数と主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が小幅に上昇したことを受け日経平均は47円高の2万3347円と小幅に続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も堅調に推移すると一時は112円高まで上昇しましたがその後は勢いを失い前場を61円高で終えました。日経平均は後場に入っても小幅高での推移が続き、結局54円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆7909億円と薄商いでした。東証33業種は証券商品先物や建設業、鉄鋼などの21業種が上昇しました。一方でゴム製品や水産・農林業などの12業種は下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が小幅に上げたほか、ソフトバンクグループ(9984)、エーザイ(4523)、ファーストリテイリング(9983)、村田製作所(6981)、三菱UFJ(8306)、東京エレクトロン(8035)がいずれも上昇しました。中でもエーザイは米製薬大手のバイオジェンがエーザイと共同開発中のアルツハイマー型認知症治療薬の臨床試験の詳細データを公表したことで製品化への期待が高まり6%近く上昇しました。一方でソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、武田薬品(4502)は下げています。

その他材料が出たところでは、会員制アパレル卸売サイトを運営するラクーンホールディングス(3031)は好調な第2四半期決算が好感されて9%近い大幅高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

薄商いのなかでしたが日経平均は小幅に続伸しました。日本時間本日22時半には米雇用統計が発表されます。労働市場の経済指標が強弱入り混じる中雇用者数の伸びや平均時給の伸びが注目されます。また、来週は連邦公開市場委員会(FOMC)、欧州中央銀行(ECB)の政策理事会が開催されます。特に注目のFOMCでは利下げは行われないとみられていますが、来年の金融政策運営にどのような示唆が行われるか注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)