東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は244円安の2万3135円と続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数はいずれも下落しました。トランプ大統領が米中の貿易合意先送りを示唆したことで米国市場が大きく下落したことを受け、日経平均は193円安の2万3186円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げると一時は335円安まで下落しました。その後も安値圏で軟調に推移した日経平均は前場を292円安で終えました。日経平均は後場に入るとじりじりと値を戻しましたが結局244円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆673億円となりました。東証33業種は電気・ガス業や不動産業、建設業などの13業種が上昇しました。一方で証券商品先物や非鉄金属、鉱業などの20業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は下落した銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が1.3%安となったほか、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、村田製作所(6981)、資生堂(4911)、東京エレクトロン(8035)、三菱UFJ(8306)、太陽誘電(6976)がいずれも下落しました。中でもファーストリテイリングは11月の国内ユニクロ既存店の月次売上高が前年比5.5%減と冴えなかったことが嫌気され5.2%の大幅安となり日経平均を126円ほど引き下げています。一方でソフトバンクグループ(9984)とトヨタ自動車(7203)は上昇しました。

その他材料が出たところでは、不動産会社のトーセイ(8923)が9%近い大幅高となりました。前期の営業利益が従来の会社予想を上回って着地した見込みであることや配当予想を上方修正したことが好感されました。また、ファンビジネスサービス会社のSKIYAKI(3995)はシンガポールに子会社を設立すると発表したことで今後の成長寄与が期待され2.7%高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

米中交渉の不透明感が強まったことで日経平均は続落しました。米中交渉に一喜一憂という状況は続いています。今夜の米国市場ではISM非製造業指数とADP雇用統計が発表されます。先に発表されたISM製造業指数が市場予想に反して悪化したことが米国株下落の一因となっただけに非製造業指数の動向も注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)