【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27934.02  ▼102.20 (11/19)
NASDAQ: 8570.66  △20.72 (11/19)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ホーム・デポ(HD)の大幅下落が重石となりダウ平均とS&P500株価指数は反落となりましたが、ナスダック総合株価指数はバイオ株などが買われたことで3日続伸となり史上最高値を更新しました。43ドル高と上昇して始まったダウ平均ですが買いが続かずまもなくしてマイナスに転じると下げ幅を広げ昼過ぎには141ドル安まで売られました。ダウ平均はその後も軟調に推移すると結局102ドル安の27,934ドルで取引を終え3日ぶりに反落となっています。また、S&P500株価指数も1ポイント安の3,120ポイントと6日ぶりに反落となっています。

一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は20ポイント高の8,570ポイントと3日続伸となり前日に続いて史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

10月の米住宅着工件数は年率換算で前月比3.8%増の131万4000戸に止まり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、エネルギーが1%以上下落したほか、一般消費財・サービスも1%近く下げています。一方でヘルスケアや情報技術など4業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ホーム・デポが決算で売上高が市場予想を下回ったうえ、通期の売上高の見通しを下方修正したことで5%を超える下落となりました。ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなり、ダウ平均を1銘柄で90ドル近く押し下げています。また、決算が市場予想を下回り、通期の利益見通しも下方修正したことで百貨店のコールズ(KSS)が19%以上下げています。さらにコールズの急落が他の百貨店株にも波及しメーシーズ(M)が11%近く下げたほか、ノードストローム(JWN)も6%以上下げています。

一方でディスカウントストアのTJX(TJX)が通期の1株利益の見通しを引き上げたことなどで2%近く上げています。半導体のブロードコム(AVGO)は投資判断と目標株価の引き上げを受けて2%を上回る上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い1.78%となりました。ドル円は108円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でダウ平均が反落となったことからやや売り優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円の動向などをにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)