【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 27691.49 △10.25 (11/11)
NASDAQ: 8464.28 ▼11.04 (11/11)
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。香港情勢の悪化懸念を受けて取引開始直後に163ドル安まで売られたダウ平均ですが、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)とボーイング(BA)の上昇を支えに持ち直すと昼過ぎにプラスに転じ午後は小幅高での推移となりました。結局ダウ平均は10ドル高の27,691ドルと3日続伸となり連日で史上最高値を更新して取引を終えています。一方でS&P500株価指数が6ポイント安の3,087ポイントと4日ぶりに反落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も11ポイント安の8,464ポイントとなりこちらは3日ぶりの反落となっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業やエネルギー、ヘルスケアなどの8業種が下げました。一方で不動産と資本財・サービス、情報技術の3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
投資ファンドが正式に買収を提案したと伝わったことでウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスが5%余り上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。ボーイングも2度の墜落事故を起こした737MAXの出荷を12月にも再開する見込みと発表したことで4%以上上げ、ダウ平均構成銘柄でウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスに次ぐ上昇率となり、ダウ平均を1銘柄で110ドル近く押し上げています。また、電気自動車のテスラ(TSLA)が目標株価の引き上げを受けて2%以上上げています。一方で半導体のクアルコム(QCOM)が投資判断の引き下げを受けて2%以上下げました。
5.為替・金利等
債券市場はベテランズ・デーの祝日で休場でした。ドル円は109円近辺での推移となっています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日も日経平均は香港市場の動向などに神経質な展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)