【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 27090.72 △132.66 (10/28)
NASDAQ: 8325.99 △82.87 (10/28)
1.概況
米国市場は米中貿易交渉進展への期待や決算を好感した買いから続伸となりました。82ドル高でスタートしたダウ平均は209ドル高まで上昇したあと上げ幅を縮めましたが、その後も堅調に推移すると結局132ドル高の27,090ドルで取引を終え続伸となっています。また、S&P500株価指数が16ポイント高の3,039ポイントと4日続伸となり7月26日以来およそ3ヵ月ぶりに史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も82ポイント高の8,325ポイントと4日続伸となりました。一時は7月26日に付けた史上最高値(8,330ポイント)を上回る場面もみられました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、情報技術とコミュニケーション・サービス、ヘルスケアが1%以上上昇しました。一方で4業種が下げ、公益事業と不動産が1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
米国防総省がクラウドサービスで最大100億ドル規模の契約を交わしたと発表したことでマイクロソフト(MSFT)が2%以上上げ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり上場来高値を更新しました。アップル(AAPL)も1%高となり連日で上場来高値を付けています。また、AT&T(T)が決算で1株利益が市場予想を上回ったことや、株主の要求に応えて一部資産の売却などを含む資本計画を発表したことなどから4%を超える上昇となっています。
さらにフランスのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが1株120ドルで買収を提案したと伝わったことでティファニー(TIF)が急伸し31%以上上げています。音楽配信大手のスポティファイ・テクノロジー(SPOT)も決算が市場予想に反して増益となったことで急伸し16%余り上げました。
一方でカジュアル衣料のアメリカン・イーグル・アウトフィッターズ(AEO)が投資判断と目標株価の引き下げを受けて2%以上下げています。化粧品のエスティローダー(EL)も同じく投資判断と目標株価の引き下げを受けて1%以上下落しました。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%高い1.84%となりました。ドル円は円安に振れ109円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が上値を伸ばし節目の23,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)