東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は67円高の2万2867円と6日続伸し年初来高値を更新しました。東証2部指数や新興市場のマザーズ指数も小幅に上昇しましたが、TOPIXやJPX日経400はわずかに下落するなど主要指数は高安まちまちでした。先週末の米国市場で主要指数が上昇したことを受け日経平均は54円高の2万2854円で寄り付きました。寄り付き後も小幅高で推移した日経平均は一時30円高まで上げ幅を縮めましたがマイナスに転じることはなく前場を61円高で終えました。日経平均は後場に入っても堅調に推移し一時は96円高まで上昇すると結局67円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆8180億円となりました。

東証33業種はゴム製品や海運業、証券商品先物などの17業種が上昇した一方で保険業や水産・農林業、食料品などの16業種が下げています。東証1部の値上がり銘柄数1,096に対し値下がり銘柄数は958と拮抗しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。任天堂(7974)、エーザイ(4523)、SUMCO(3436)、東京エレクトロン(8035)、村田製作所(6981)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、ファナック(6954)がいずれも上昇しました。中でもSUMCOは先週末の米国市場で半導体関連株が大きく買われた流れを受けてか5.3%の大幅高となりました。一方で売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)や信越化学工業(4063)は下落しています。信越化学工業は7-9月期の決算が減収減益に終わったこともあり2.8%安となりました。

その他材料が出たところでは創業家が家電量販店のノジマ(7419)に株式を売却することや創業家ファミリー企業に対する融資が全額返済される合意書を締結したと発表したスルガ銀行(8358)は8.5%の大幅高となりました。ノジマも1.7%高としっかりでした。また、マザーズ上場のロボット医療機器メーカーのCYBERDYNE(7779)は台湾の病院で同社が手掛けるロボットHALが採用されることになったと発表したことが好感され4%高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は6日続伸して年初来高値を更新と堅調だったものの、TOPIXやJPX日経400は下落とまちまちでした。今週は企業の決算発表が本格化するほか、29日から30日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、30日から31日に日銀の金融政策決定会合と日米で金融政策を決定する会議が開催されます。中でも今月の会合では追加金融緩和を見送るとの報道があった日銀の対応が最大の焦点となりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)