東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は408円高の2万2207円と大幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数はすべて上昇しました。米中の貿易交渉が一部合意に達したことから先週末の米国市場で主要指数が大幅高となったこと、昨日の米国市場が小幅な下げにとどまったことから本日の日経平均は264円高の2万2063円と大幅に続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も上げ幅を広げると前場を375円高で終えました。日経平均は後場に入ってもじりじりと上げ幅を広げる堅調な展開となり一時は420円高の2万2219円まで上昇しました。日経平均は結局408円高と高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3125億円となりました。
東証33業種は石油石炭製品を除く32業種が上昇しました。中でも海運業と医薬品が2%台後半の上げとなったほか、建設業、保険業、ゴム製品、輸送用機器、金属製品、不動産業も2%台前半の上昇となりました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金は総じて上昇しました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2.5%高となったほか、ファーストリテイリング(9983)、トヨタ自動車(7203)、任天堂(7974)、SUMCO(3436)、ソニー(6758)、村田製作所(6981)、三菱UFJ(8306)、東京エレクトロン(8035)、キーエンス(6861)がいずれも上昇しました。中でもSUMCOは5.3%の大幅高となっています。また、週末に日本を襲った台風19号が激甚災害に指定される見通しとなり早期に復興需要が高まるとの思惑からか建設株が買われました。鹿島(1812)が2.8%高となったほか、大林組(1802)も2.9%高、西松建設(1820)も2.8%高などとなっています。
その他材料が出たところでは、先週末の大引け後に決算発表を行った百貨店の高島屋(8233)は6-8月期の営業利益が前年同期比16.6%増と5四半期ぶりに営業増益となったことが好感され3.2%高となりました。一方で第1四半期の決算が減収減益となった人材派遣大手のパソナグループ(2168)は7.5%安となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
米中交渉の進展が好感され日経平均は大幅高となり2万2000円の節目を回復しました。今週から米国企業の決算発表が始まります。米国の主要企業全体で減益決算になるのではとの予想もあり発表内容が注目されます。また、今週発表される米国や中国の小売売上高、中国のGDPなどの重要経済指標の発表も材料になる可能性がありそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)