先週末の米国市場は、米中の通商協議が一部合意に達したことを受けて株式相場が大幅高となった。悲観ムードの後退で為替も円安が進んだ。シカゴの日経平均先物は節目の2万2000円の大台を上回った。14日は米国もコロンブス・デーの祝日で債券と為替が休場となり株式市場も小動きだった。3連休明けの東京市場は買い先行で始まりそうだ。日経平均は2万2000円台回復が期待されるが、問題は大台を維持したまま週を終えることができるかどうか。翌週からはいよいよ4-9月期の決算発表が始まる。その前の週に当たる今週を良いムードのままで終えて決算シーズンを迎えたい。
今週の注目点は米国企業の決算と中国の経済指標だ。今週から本格化する7~9月期決算発表で米主要500社の純利益は4%減少する見込みだが、過去2四半期も事前の予想は減益だったが締めて見ればわずかに増益を保ち、減益を回避してきた。今期の決算も同様の結果となるのではないか。
週末の18日には中国の重要指標が発表される。7-9月期GDP、9月の都市部固定資産投資、工業生産、小売売上高などだ。指標そのものよりも市場の反応をよく見ておきたい。
国内では企業業績の下振れ懸念が強いとメディアは報じているが、実際に発表された決算では、安川電機があれだけの下方修正をしても株価はそれほど下げず、一時はプラスに転じる場面さえあった。先週発表した3~8月期決算で、通期(20年2月期)の業績見通しを下方修正した良品計画は大幅高になった。一部の企業に関しては下方修正でも悪材料出尽くしと市場が捉え始めた感がある。
今週の予想レンジは2万1800~2万2200円とする。