【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26573.72  △372.68 (10/4)
NASDAQ: 7982.47  △110.21 (10/4)

1.概況

先週末の米国市場は米雇用統計で失業率が歴史的な低水準となったことなどを受けて過度な景気減速懸念が後退し大幅続伸となりました。70ドル高でスタートしたダウ平均は250ドル高近くまで上げ幅を広げた後一旦上値が伸び悩みましたが、取引終盤に一段高になると引け間際には389ドル高まで買われました。結局ダウ平均は372ドル高の26,573ドルとこの日の高値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も110ポイント高の7,982ポイントとなっています。

2.経済指標等

9月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比13万6000人増に止まり市場予想を下回りました。平均時給も前年同月比2.9%増に止まり市場予想を下回っています。一方で失業率は3.5%と前月から0.2ポイント改善し1969年以来50年ぶりの歴史的な低水準となりました。また、8月の米貿易収支の赤字額は前月比1.6%増の548憶9600万ドルとなっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも金融が2%近く上昇したほか、情報技術も1%台後半の上昇となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが上げました。そのなかでも新型iPhoneの年内の生産台数を引き上げたと伝わったアップル(AAPL)が3%近く上昇したうえ、メルク(MRK)とトラベラーズ(TRV)、JPモルガン・チェース(JPM)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も2%以上上げています。また、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)、ゴールドマン・サックス(GS)なども2%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株の一角が高くマイクロン・テクノロジー(MU)やクアルコム(QCOM)が2%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は変わらずの1.53%となりました。ドル円は106円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。ただ、朝方に中国が通商協定の合意に消極的な姿勢を示していると伝わるなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)