東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は28円高の2万2048円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400、マザーズ指数なども上昇しましたが、東証2部指数は小幅に下落しました。米中貿易交渉の早期合意への期待が高まり前日の米国市場が上昇したことを受けて、日経平均は140円高の2万2160円と反発して寄り付きました。寄り付き直後に164円高まで上昇した日経平均でしたが、11時過ぎに大きく上げ幅を縮めると49円高の2万2069円とその時点の安値圏で前場を終えました。後場に入ってからも上値の重い値動きが続いた日経平均は、14時半前に一時マイナスに転じたものの引け間際に持ち直すと結局28円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6582億円でした。

東証33業種は鉄鋼が2.5%近く上昇したほかパルプ・紙やガラス土石製品などの22業種が上昇した一方で、鉱業や空運業、精密機器などの11業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.3%上昇したほか、ソフトバンクグループ(9984)やトヨタ自動車(7203)、武田薬品工業(4502)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、ファナック(6954)が上昇しました。

中でもソフトバンクグループは傘下ファンドの投資先である米ウィーカンパニーについてCEOの辞任や従業員削減が報じられ連日下落していましたが、26日朝に同社への追加出資を検討していることが報じられたこともあってか小幅に反発して0.1%高となりました。また、日米貿易協定の合意により工作機械の関税が削減される見通しとなったことを受けてファナックが2.4%高となるなど関連株の一角が上昇しました。一方でソニー(6758)やファーストリテイリング(9983)、ソフトバンク(9434)は下落しました。

その他材料が出たところでは25日夕方にスマホ向けゲーム「マリオカートツアー」の配信を開始したディー・エヌ・エー(2432)が、業績押し上げ材料が出尽くしたとの見方から売られて5.5%下落しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は配当や株主優待の権利付最終日でした。引けにかけて売り買いが拮抗する展開となりましたが、上昇して終えられたことはマーケットのセンチメントにプラスに働きそうです。引き続きドル円動向や米中交渉の行方を意識しながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 プロダクト部)