【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26970.71  △162.94 (9/25)
NASDAQ: 8077.38  △83.76 (9/25)

1.概況

米国市場はトランプ米大統領が中国との貿易協議が想定より早く決着するだろうと述べたことを受けて反発しました。58ドル高でスタートしたダウ平均は買いが続かず朝方に51ドル安まで下落する場面もありましたが、下げ渋ると持ち直し上げ幅を大きく広げる展開となりました。引け間際に208ドル高まで買われたダウ平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの結局162ドル高の26,970ドルで取引を終え反発しています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も83ポイント高の8,077ポイントと4日ぶりに反発し節目の8,000ポイントを回復しています。

2.経済指標等

8月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比7.1%増の71万3000戸となり市場予想も上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、情報技術とコミュニケーション・サービスが1%以上上昇したほか、一般消費財・サービスも1%近く上げています。一方でヘルスケアと不動産、公益事業の3業種が下げました。

4.個別銘柄動向

決算が市場予想を上回る増収増益となり目標株価引き上げが相次いだことからナイキ(NKE)が4%以上上げました。ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり上場来高値を更新しています。また、たばこ大手のフィリップ・モリス・インターナショナル(PM)が不利な合併になるとの見方があった同業のアルトリア・グループ(MO)との合併協議を打ち切ったと発表したことで5%を超える上昇となりました。さらに画像処理半導体大手のエヌビディア(NVDA)が目標株価の引き上げを受けて3%を上回る上昇となっています。一方で半導体のブロードコム(AVGO)が転換権付き優先株の発行数を当初計画より増やすと発表したことで2%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.09%高い1.73%となりました。ドル円は円安に振れ107円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高と円安を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか本日は3・9月末決算銘柄の権利付き最終売買日ですが、配当取りの動きやインデックス投資の機関投資家による先物への配当の再投資などで上げ幅を広げる展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)