英ポンド/円 (130.40〜136.80)9月19日〜9月25日まで

アナリシス:

皆さん、こんにちは! ジョンソン首相は9月16日に、欧州委員会のユンケル委員長とルクセンブルクにて会談を行いました。ユンケル委員長との会談は初めてで、内容は英国のEU離脱についてであり、ジョンソン首相は合意成立に意欲を示す一方で、合意がまとまらなければ離脱延期は要請せず予定通り10月31日にEUを離脱する意向をあらためて示しています。

ジョンソン首相は、1998年に北アイルランド紛争の終結と和平実現に向けて結ばれたベルファスト合意を順守すると同時に、EU離脱協定から「バックストップ(安全策)」を取り除き、英議会での可決が可能な合意に達する決意を示しています。

これに対しユンケル委員長は「離脱協定と合致し、法的に実行可能な解決策を提出する責任は英国にある」と指摘。そうした提案があれば、バックストップの目的を満たすかどうかを前向きに検討するとした上で「そのような提案はまだ受け取っていない」としています。

会談には、EUのバルニエ首席交渉官と、英国のバークレーEU離脱相およびフロスト離脱交渉担当官も同席。双方は今後、交渉をさらに加速させることで合意しました。

このような動きとなっていますが、英国が仮に合意なしでEUを離脱した場合、貿易関連ではかなりの痛手になるとの見方が欧州内では危険視されています。

ポンドは現在のところ対米ドルに対して上昇していますが、これはサウジアラビアの原油問題、米連邦準備理事会(FRB)の利下げなどの影響もあってなど、ドル売りから来る上げとも想定できるため、実際合意なき離脱となった場合は、ポンド急落の可能性も十分に考えられるため、要注意となるでしょう。

それに加えて、今朝方、米ドル/円は108.40円台まで上昇しましたが、東京市場オープン後に付けた高値から急落しております。

ここで、米ドル/円が一旦調整となり、下落するのであれば、英ポンド/円も釣られて向こう数日から1~2週間は下降方向になることも想定できます。

それでは、月足チャートです。

【図表1】英ポンド/円(月足)
出所:筆者作成

月足トレンドレス下段、−1σ付近になります。今月は陽線となっていますが、一旦この付近で抑えられるかどうかの場面となります。
上昇余地はMA付近まで、下落は当月最安値となります。

続いて、週足チャートです。

【図表2】英ポンド/円(週足)
出所:筆者作成

まだダウントレンドと認識しますが、ほぼV字で戻ってきました。このミドルライン反発が効くのか、ミドルを上抜けするかの場面でもありますが、一旦ここで下がったとしてもきれいにダウントレンドは継続しない可能性が高いと推測します。

最後に、日足チャートです。

【図表3】英ポンド/円(日足)
出所:筆者作成

ダウントレンド後の中段保合いですが、トレンドレス認識に変更したほうが無難な場面です。このように見た上で、トレンドレス上段に位置していますが、一旦MA、ミドルライン方向に下落するのが第1シナリオ。133.80円近辺で支えられて再度上昇して+2σ方向に上昇するのは第2シナリオになります。

それでは、向こう1週間の重要指標です。

19日(木)
15:30 日・黒田東彦日銀総裁定例記者会見
20:00 英・BOE金利発表
未明 日・日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表

20日(金) 
8:30 日・全国消費者物価指数

25日(水) 
8:50 日・日銀金融政策決定会合議事要旨
23:00 米・新築住宅販売件数

上記の分析から、エントリーポイントとしては以下のとおりです。
予想レンジ:130.40〜136.80               

メインストラテジー:

買いをするなら
・133.60円〜133.80円の4時間足トレンドレス下段から逆張りエントリー
・日足を短期的にアップトレンドと見立てて、MA反発+4時間足中段保ち合い下限からエントリー(想定価格132.80円近辺)
・135.30円を上にブレイクしたら短期足を使って押し目でエントリー

売りをするなら
・短期トレードとして、134.70円を下にブレイクしたら短期足を使って戻り目でエントリー
・135.10円〜135.50円付近で日足トレンドレス上段+4時間足BOXトレ転を根拠にエントリー