東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は13円高の2万2001円と小幅に10日続伸して4月26日以来約5ヶ月ぶりに終値で2万2000円の節目を回復しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども上昇しました。

地政学リスクの高まりから前日の米国市場が下落したことを受けて、日経平均は40円安の2万1947円と小幅に反落して寄り付きました。直後に109円安まで下げ幅を広げたものの急速に下げ幅を縮めて10時過ぎにプラスに転じると一時52円高まで上昇した日経平均でしたが、円安進行の一服などを受けて再び下落に転じ23円安の2万1964円で前場を終えました。後場に入ると持ち直してじりじりと下げ幅を縮めた日経平均は、前日終値を挟んでもみ合いとなり結局13円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4201億円でした。

東証33業種は原油先物価格の急騰を受け鉱業が9%高、石油石炭製品が4.5%高と大きく上昇したほか、その他金融業や不動産業などの20業種が上昇しました。一方で空運業や海運業、化学などの13業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。トヨタ自動車(7203)や任天堂(7974)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、ソフトバンク(9434)、ZOZO(3092)が上昇した一方で、売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)やリクルートホールディングス(6098)、SMC(6273)は下落しました。中でもソフトバンクグループは、傘下ファンドの投資先である米ウィーカンパニーが上場を延期する見通しだと報じられると、先行き不透明感から売りに押されて3%下落しました。

その他材料が出たところでは、スマホ向けゲーム開発のコロプラ(3668)が新作スマホゲームの「ドラゴンクエストウォーク」がAppStoreのトップセールスランキングで首位に立ったことが好感されて14.4%上昇しました。また、サウジアラビアの石油施設攻撃による原油需給引き締まりが意識されたことで国際石油開発帝石(1605)やコスモエネルギーホールディングス(5021)、石油資源開発(1662)などの石油関連株がいずれも大幅高となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は2万2000円の節目が強く意識される展開となり約5ヶ月ぶりに終値で節目を回復しました。今週は連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合、イングランド銀行の金融政策発表などの重要イベントが数多くあります。サウジアラビアの石油施設が攻撃されたことで地政学リスクの高まりが意識されるなか、これらの重要イベントを無難に通過し日経平均が2万2000円の節目を維持できるか注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)