東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は73円高の2万1392円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も上昇しましたが、マザーズ指数は小幅に下落しました。前日の米国市場が高安まちまちとなるなかドル円が107円台をつけたことを受けて日経平均は45円高の2万1363円と小幅に続伸して寄り付きました。10時前には119円高まで上昇し高値をつけた日経平均でしたが、その後はじりじりと上げ幅を縮めて41円高の2万1360円で前場を終えました。後場に入ると約40円ほどの狭い値幅で推移し結局73円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2702億円でした。

東証33業種は3.7%上昇した銀行業のほか証券商品先物や鉄鋼、石油石炭製品などの24業種が上昇した一方で医薬品やサービス業、不動産業などの9業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が1.8%上昇したほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)や三井住友フィナンシャルグループ(8316)、ファーストリテイリング(9983)、トヨタ自動車(7203)、みずほフィナンシャルグループ(8411)が上昇しました。中でもソフトバンクグループは、企業統治の問題などから上場した場合の株価下落が懸念されていた出資先のウィーカンパニーに対して、上場延期を要請していることが報じられ買戻しが入ったようです。また、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループなどの金融株は長期金利が約1か月ぶりの水準まで上昇したことを受けて利ざや改善期待から買われてそれぞれ3%以上上昇しました。一方でリクルートホールディングス(6098)やソニー(6758)、任天堂(7974)、東京エレクトロン(8035)は下落しました。

その他材料が出たところでは、役員報酬を巡る問題が浮上していた日産自動車(7201)が9日に西川社長兼最高経営責任者の辞任を発表したことを受けて、企業統治改善を期待した買いが入り3.7%上昇しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場では長期金利の低下や景気減速懸念が一服し、これまで売りに押されていた割安株を中心に買い戻しが入りました。また、トランプ米大統領が「中国と来週協議する」と述べたとの一部報道を受けて米中貿易協議の進展期待が高まり、ドル円は一時107円台前半と約1か月ぶりの安値をつけています。日経平均が6営業日連続で上昇するなか、次なる心理的節目である2万1500円を目指せるかが注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)