【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26135.79  △249.78 (8/19)
NASDAQ: 8002.81  △106.82 (8/19)

1.概況

米国市場はドイツの財務相が経済危機時に最大500億ユーロの財政支出が可能だと示唆したことや、米商務省が中国のファーウェイへの一部製品の輸出禁止措置を猶予する期間を延長すると発表したことなどが好感され続伸となりました。134ドル高でスタートしたダウ平均は取引開始直後に336ドル高まで買われた後やや上げ幅を縮めましたが、大きく押すことなくその後も堅調に推移すると結局249ドル高の26,135ドルで取引を終え3日続伸となっています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も106ポイント高の8,002ポイントと続伸となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが2%を超える上昇となったほか、情報技術とコミュニケーション・サービス、一般消費財・サービス、資本財・サービスも1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とアメリカン・エキスプレス(AXP)を除く28銘柄が上げました。そのなかでもシスコシステムズ(CSCO)が3%以上上げたほか、ダウ(DOW)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、ホームデポ(HD)も2%を超える上昇となりました。また、アップル(AAPL)も2%近く上げています。アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)と対中追加関税の影響を議論したトランプ米大統領がティム・クックCEOの主張は非常に説得力があり考慮しているとコメントしたことでアップル製品に対して制裁関税の免除などを検討しているのではとの思惑から買われました。

ダウ平均構成銘柄以外では、画像処理半導体大手のエヌビディア(NVDA)が7%高となりました。マイクロソフト(MSFT)のオンラインゲームがエヌビディアの最新画像処理半導体の技術を採用すると発表したことが好感されました。さらに米商務省が中国のファーウェイへの一部製品の輸出禁止措置を猶予する期間を延長すると発表したことで半導体大手のマイクロン・テクノロジー(MU)も3%を上回る上昇となりました。化粧品のエスティローダー(EL)も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで急伸し12%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い1.60%となりました。ドル円は106円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)