【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 25886.01 △306.62 (8/16)
NASDAQ: 7895.99 △129.38 (8/16)
1.概況
先週末の米国市場は中国やドイツの景気刺激策の検討が伝わったことや、景気減速懸念につながっていた米長期金利の低下が一服したことなどで上昇しました。98ドル高でスタートしたダウ平均は330ドル高程度まで上げ幅を広げたあと一旦上値が伸び悩みましたが、大きく押すことなく堅調に推移すると引け間際に一段高となり350ドル高まで買われました。ダウ平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの結局306ドル高の25,886ドルで取引を終え続伸となっています。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も129ポイント高の7,895ポイントと3日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
7月の米住宅着工件数は年率換算で前月比4.0%減の119万1000戸となり市場予想を下回りました。また、8月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値も92.1と前月から低下し市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも資本財・サービスと情報技術、金融、素材が2%近く上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが上げました。そのなかでもスリーエム(MMM)が3%近く上昇したほか、ダウ(DOW)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、JPモルガン・チェース(JPM)、アップル(AAPL)も2%を超える上昇となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、農業機械メーカーのディア(DE)が4%近く上げています。決算で1株利益が市場予想を下回ったものの、コスト管理を見直すという方針が好感されました。画像処理半導体大手のエヌビディア(NVDA)も3四半期連続の減収減益ながら1株利益が市場予想を上回ったことで7%を超える上昇となっています。一方で半導体製造装置大手のアプライド・マテリアルズ(AMAT)が1%以上下げています。決算で売上高と1株利益は市場予想を上回りましたが、最高経営責任者(CEO)がメモリー市場の回復後ずれを示唆したことが嫌気されました。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.02%高い1.55%となりました。ドル円は106円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の20,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)