【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26279.91  △372.54 (8/13)
NASDAQ: 8016.36  △152.95 (8/13)

1.概況

米国市場は米通商代表部が対中制裁関税の第4弾についてスマートフォンやノートパソコンなど一部品目の発動を12月に先送りすると発表したことで3日ぶりに大幅反発となりました。18ドル安と小幅に下落してスタートしたダウ平均は直ぐにプラスに転じると一気に上げ幅を広げる展開となりまもなくして520ドル高近くまで買われました。その後やや上げ幅を縮めたダウ平均ですが取引終了まで堅調に推移すると結局372ドル高の26,279ドルで取引を終えています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も152ポイント高の8,016ポイントとなっています。

2.経済指標等

7月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.8%上昇し市場予想を上回りました。また、変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数も前年同月比2.2%上昇し市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも情報技術が2%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスも1%台後半の上昇となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はファイザー(PFE)とボーイング(BA)を除く28銘柄が上げました。そのなかでも対中制裁関税の一部先送りを受けてアップル(AAPL)が4%以上上げたほか、インテル(INTC)やウォルマート(WMT)、ナイキ(NKE)なども2%を超える上昇となっています。

ダウ平均構成銘柄以外でも対中制裁関税の一部先送りを受けて家電量販のベストバイ(BBY)が6%以上上げたうえ、玩具のハズブロ(HAS)も3%近く上昇しました。さらにアパレルのアメリカン・イーグル(AEO)も5%以上、アーバン・アウトフィッターズ(URBN)も4%以上、アバクロンビー・フィッチ(ANF)とギャップ(GPS)も3%近く上げています。一方で外食のブリンカー・インターナショナル(EAT)が決算で利益率が低下する見通しを示したことで3%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.06%高い1.70%となりました。ドル円は大きく円安に振れ106円台後半で推移しています。一時は107円近くまで円安が進む場面もありました。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高と円安を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日の下げを取り戻してどこまで上値を伸ばせるのかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)