英ポンド/円 (131.50~137.30) 7月25日〜7月31日まで

アナリシス:

皆さん、こんにちは! 今週の英ポンド/円はやや膠着状態となっています。日足を分析してみると、ダウントレンド中の戻り目形成場面で、このままダウントレンドを継続するための揉み合いと想定し、4時間足中段保ち合いの上限からショート狙いで行くのか、はたまた4時間足Wボトム狙いで行くのかが、今週のポイントとなりそうです。

さて、英保守党の党首選は、ボリス・ジョンソン前外相が勝利しました。合意なき離脱政府誕生などと世界の各紙が報じていますが、今後英国のEU離脱がどのような方向に行くのか注目されます。

ボリス新首相の首相就任演説では、英国はどんなことがあっても10月31日までにEUを離脱すると改めて決意表明しました。離脱期限までの99日間にEUから合意を取り付けて離脱することに強い自信を見せながら、これを疑問視する人々は間違っていると強調。欧州と新たなパートナーシップを組む意向を示しました。

ただ、合意なき離脱の可能性もわずかながらあることを認め、これに備える必要性があるとしていることから、今後の展開が気になります。

閣僚人事に関しても、抜本的な見直しに着手。党首選で善戦したマイケル・ゴーブ前環境・食料・農村相は、ランカスター公領大臣に充てられました。党首選でジョンソン氏と共に最終候補に残ったハント前外相は、国防相への格下げを打診されたものの拒否したため、閣外に去る可能性があります。

財務相の後任はサジド・ジャビド氏。内相には、プリティ・ペテル氏。ドミニク・ラーブ氏は外相に就きます。EU離脱担当は引き続きスティーブン・バークレイ氏が留任し、その手腕が問われることになります。

他方、来週にはいよいよ米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれ、アメリカの利下げが行われるかどうかが注目されます。この際には米ドル/円相場に英ポンド/円がつられる可能性が高いので要注意となります。

それでは、月足チャートです。

【図表1】英ポンド/円(月足)
出所:筆者作成

月足トレンドレス下段、−2σ付近になります。このまま−2σに沿って下落を続けるかどうかの場面です。

続いて、週足チャートです。

【図表2】英ポンド/円(週足)
出所:筆者作成

トレンドレス下段。−2σゆとりあり。ダウントレンド が継続するようであれば、−2σまで下落すると想定します。

最後に、日足チャートです。

【図表3】英ポンド/円(日足)
出所:筆者作成

ダウントレンド戻り目形成中。MA反発もしくはミドル反発+サポレジ転換となるかの場面。このままミドルラインを上抜けすれば一旦レンジ入りとなり、+2σ付近まで上昇する可能性も出てきます。

向こう1週間の重要指標です。

25日(木)
21:30 EUR・ECB金利政策/ドラギECB総裁定例記者会見

26日(金)
21:30 米・GDP速報値

30日(火)
未明  日・日銀金融政策決定会合/政策金利発表/日銀展望レポート
15:30 日・黒田日銀総裁定例記者会見
21:30 米・個人消費支出

31日(水)
18:00 EUR・GDP速報値/消費者物価指数
21:15 米・ADP雇用統計
21:30 米・四半期雇用コスト指数

上記の分析からエントリーポイントとしては、以下のとおりです。

予想レンジ:131.50〜137.30

メインストラテジー:

買いをするなら
・133.70円付近、もしくは134.00円~134.30円の日足Wボトム2つ目の谷からトレンド転換を根拠にエントリー
・週足−2σを抜けている場面 (想定価格131.50円〜131.80円)でトレ転狙いでエントリー

売りをするなら
・135.40円付近で順張りミドル反発+サポレジ転換を根拠にエントリー
・134.20円付近を下にブレイクしたら短期足を使って戻り目エントリー

※米利下げで米ドル/円が大きくダウントレンドを形成している場合は、1時間足の戻り目でショートエントリーを中心にトレンドフォローでトレードしていくことも大切です。むやみに転換狙いでロングをすると損失を増やす可能性がありますのでご注意ください。