投資家は、低インフレの環境下で価格決定力を持つ数少ない業界の1つである航空会社に飛びついている。
米国グローバル・ジェット・ETF（JETS）は6月初めから10%上昇しており、4年間で最高の月間リターンを記録している。また、先週発表された素材セレクト・セクター SPDR ファンド （XLB）を除いて、6月にはほぼすべてのETFをリードしている。
米国グローバル・ジェット・ETF（JETS）は見かけ上のバリュー・ハンティングに乗り出した。
J.P.モルガンが、アメリカン航空グループ（AAL）やサウスウェスト航空（LUV）のような航空会社が運賃を引き上げたことに気付いた後も同じ動きを続けた。彼らは、重要なビジネス・トラベラーズ・ニッチで成功した。
ゴールドマン・サックスは先週、ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス（UAL）を格上げした。アナリストは、投資家は同社の中国株のエクスポージャー縮小を懸念していると主張した。ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス（UAL）は世界最大の航空会社だ。
最終的なインフレはどこか
航空機燃料が依然として業界最大の投入コストであるため、エネルギー価格の下落もプラス要因となっているが、価格設定に話を戻そう。本記事の中で最も注目すべき部分かもしれない。当コラムの読者の大半は、インフレ率の上昇が遅すぎて米連邦準備制度理事会（FRB）が金利引き下げの準備をしていることを知っているだろう。だからSPDR Materials （XLB）は先週急騰した。
労働統計局による最新の消費者物価指数によれば、衣料品、エネルギー、中古車が安くなっている。しかし、同報告書では、航空運賃が上昇しているカテゴリーの一つとして具体的に言及されている。
この2つの傾向を考えてみよう。すなわち、サービス価格の上昇と燃料の投入コストの低下である。突如、航空会社の利益率の点で二重の良い材料となる。
米国グローバル・ジェット・ETF（JETS）の構成銘柄
株式市場における業界の値動きは最近非常に強いため、米国グローバル・ジェット・ETF（JETS）の上位10銘柄は先週、S&P 500を上回っている。以下、銘柄リストである。
1. デルタ航空（DAL）
2. ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス（UAL）
3. アメリカン航空グループ（AAL）
4. サウスウエスト航空（LUV）
5. ジェットブルー・エアウェイズ（JBLU）
6. スカイウェスト（SKYW）
7. アリージャント・トラベル（ALGT）
8. アラスカ・エア・グループ（ALK）
9. スピリット航空（SAVE）
10. ハワイアン・ホールディングス（HA）
米国グローバル・ジェット・ETF（JETS）は航空会社に重点を置いているが、ゼネラル・ダイナミックス（GD）のような航空宇宙会社にも少額の配分を行っている。Air CanadaやGol Linhaves Aereas （GOL）のような国際的企業もポートフォリオに組み込まれている。
航空会社へのエクスポージャーを求めているトレーダーは、さまざまな証券の流動性を考慮したいと思うかもしれない。米国グローバル・ジェット・ETF（JETS）の潜在的な欠点の1つは、取引量が少なく、1日平均5万株未満であることである。
一方、ファンドの個人保有は非常に活発である。デルタ航空（DAL）およびアメリカン航空グループ（AAL）は、いずれもセッション当たり平均500万株を超え、一方、ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス（UAL）は、通常、300万株を超える売上高を有する。また、独立企業の方がオプションの取引量が多く、ビッド／アスク・スプレッドが狭くなる傾向がある。これは、取引コストが低いことを意味する。
米国グローバル・ジェット・ETF（JETS）の強みは、どのような角度からみても、航空会社に好意的になっていることを示している。この記事が投資で役立ったり、参考になることを願っている。
この記事は、「今週のETF」シリーズの一部である。当該シリーズは興味深いニュースや価格の変化を伴う上場投資信託に焦点を当てている。
（原文）
Airline ETF Takes Off as Investors Embrace Rising Fares
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