東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は74円安の2万1129円と小幅に反落しました。TOPIXやJPX日経400も下落しましたが、東証2部指数と東証マザーズ指数は小幅に上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が小幅に下げたことを受け、日経平均は73円安の2万1130円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に85円安をつけましたがそれが1日の安値になると急速に切り返しプラスに転じると一時は55円高まで上昇しました。その後は上げ幅を縮めて前日終値を挟んだもみ合いになると前場を19円高で終えました。
日経平均は後場に入ってしばらくは前日終値近辺で推移していましたがまもなくマイナス圏に沈むとドル円がやや円高に振れたことも嫌気され引けにかけて下げ幅を広げる展開となり結局74円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆9169億円となり、5日連続で活況の節目となる2兆円を下回りました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が3.5%安となったほか、ソフトバンクグループ(9984)、ソニー(6758)、村田製作所(6981)、東京エレクトロン(8035)、三菱UFJ(8306)がいずれも下落しました。一方でファーストリテイリング(9983)、トヨタ自動車(7203)、ZOZO(3092)、NTT(9432)は上昇しました。
材料が出たところでは、空間ディスプレイデザインなどを手がける丹青社(9743)が8%近い大幅高となりました。第1四半期の決算が減収減益に終わったものの、今期の会社の通期営業利益予想に対して進捗率が約35%と高くなったことが好感されました。また、武田薬品工業(4502)とAI翻訳の共同開発を実施すると発表したロゼッタ(6182)が7%近く上昇しました。一方で財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備があったと発表した靴のオンライン販売を手がけるロコンド(3558)は1.5%安となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
やや材料に乏しい雰囲気の中日経平均は反落しました。米国の金融緩和期待を背景に株価は上昇し日経平均は2万1000円台を回復しましたが、一段高となるには支援材料不足といったところかもしれません。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)