東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は88円高の2万2351円と小幅に上昇し6日続伸となりました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが、東証2部指数は下落しました。

昨日の米国市場で主要指数は小幅に下落しましたが、ドル円が113円台半ば近くの円安水準で推移したこともあり、日経平均は12円高の2万2274円と小幅に続伸して寄り付きました。週末に米中首脳会談を控えていることもあってか前場の日経平均は昨日の終値を挟んだもみ合いとなり、あまり方向感の出ないまま1円未満のマイナスとほぼ横ばいで前引けを迎えました。日経平均は後場寄りからやや上げ幅を広げるとその後は小幅なプラス圏での推移が続きました。日経平均は結局88円高と1日の高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は月末とあって3兆6637億円まで膨らみました。

東証33業種は石油石炭製品や鉱業、医薬品、精密機器、陸運業など25業種が上昇しました。一方で証券商品先物や電気・ガス業など8業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップのトヨタ自動車(7203)が1.3%安となったほか、任天堂(7974)、ユニー・ファミマ(8028)、ピジョン(7956)、三菱UFJ(8306)、ファーストリテイリング(9983)、アサヒインテック(7747)がいずれも下落しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、武田薬品(4502)、キーエンス(6861)の3銘柄は上昇しました。

材料が出たところでは売上高2兆円、営業利益率17%以上という中期経営計画を発表した村田製作所(6981)が2.5%高としっかりでした。また、スマートフォン向けニュースアプリなどを展開するGunosy(6047)はフィンテック企業との合弁会社が日本マイクロソフトと協業すると発表したことが刺激となり11%の大幅高となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は小幅に上昇して6日続伸となりました。本日は11月の最終営業日となりましたが、11月の日経平均は月間で430円高となりました。今週末12月1日にトランプ米大統領と習近平中国国家主席が米中首脳会談を行います。最大のポイントは米中の貿易戦争をめぐり何らかの事態打開に向け進展があるかどうかです。好材料が出るか出ないかで週明けの値動きは大きく変わってきそうで、今週末は会談内容の報道に注目したいところです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)