東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は80円高の2万2091円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400も小幅に上昇しましたが、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数は下げています。昨日の米国市場で主要指数が下落した一方で、昨日日経平均が600円を超す大きな下げとなっていたことから本日は156円高の2万2167円と反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後徐々に上げ幅を縮めると10時過ぎに一時マイナスに転じて2万2000円の節目を割り込む場面がありました。日経平均はその後再びプラス圏に浮上しましたが、前場を27円安と小幅安で終えました。お昼休みの時間帯に上海総合指数が上げ幅を広げたことが刺激となり、日経平均は後場寄りからプラスに転じると一時は上げ幅が200円近くに迫る時間帯もありました。引けにかけて上げ幅を縮めた日経平均は結局80円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆7273億円となりました。東証33業種は倉庫運輸関連、水産・農林業、建設業、食料品など内需セクターを中心に20業種が上昇しました。一方で鉱業、ガラス土石製品、海運業など13業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金は高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が小幅に上げたほか、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)が上昇しました。一方で任天堂(7974)、三菱UFJ(8306)、コマツ(6301)、東海カーボン(5301)、三井住友(8316)、SUBARU(7270)が下落しました。米国市場でキャタピラー(CAT)が大きく下げたことの連想売りが出たのかコマツは5%近い大幅安となりました。また、東海カーボンも8%近く下げ、中間期の業績予想を大幅に下方修正したSUBARUも7%の大幅安となっています。その他材料が出たところでは、中間期の営業利益予想を上方修正し黒字転換見込みとなった沖電気工業(6703)は9.5%の大幅高となりました。また、7-9月期の決算が増収増益だった日本電産(6594)は1.6%高としっかりでした。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は反発しましたが、一時マイナスに転じるなど不安定な値動きで引き続きマーケットのセンチメントはよくありません。日経平均の予想PERが13倍割れとなるなどバリュエーション面の割安さを頼りに2万2000円の節目を大きく割り込まずに推移できるか注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)