東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は277円高の2万2549円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数は下落しましたが、昨日の大幅安の反動から日経平均は26円高の2万2298円と小幅に反発して寄り付きました。前場の日経平均は小幅高で推移すると10時頃に一時1円安とマイナスに転じる場面がありましたがその後持ち直し上げ幅を広げると前場を136円高で終えました。

日経平均は後場寄りから再び上げ幅を縮めると再度わずかなマイナスに転じました。その後しばらくは小幅高で推移した日経平均ですが、14時頃から急速に上げ幅を広げると結局277円高と高値引けとなりました。東証1部の売買代金は2兆4823億円となりました。東証33業種は鉱業や不動産業、鉄鋼などの25業種が上昇しました。一方で精密機器やサービス業、空運業など7業種が下げました。なおその他金融業は昨日から横ばいでした。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は概ね上昇しました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が3.6%高となったほか、ファーストリテイリング(9983)、任天堂(7974)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)がいずれも上昇しました。一方で資生堂(4911)、出光興産(5019)、キーエンス(6861)が下げています。材料が出たところでは、子会社のエヌ・ティ・ティ都市開発(8933)に株式公開買い付け(TOB)を実施して完全子会社すると表明したNTT(9432)が4.5%の大幅高となっています。

エヌ・ティ・ティ都市開発は買い付け価格にサヤ寄せする格好でストップ高となりました。一方で食品会社グループのヨシムラ・フード・ホールディングス(2884)は低調な第2四半期決算が嫌気され一時ストップ安まで売られ、終値でも16%近い大幅安となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は300円近い大幅高となりましたが、東証1部の値上がり銘柄数1,112に対し値下がりは910と拮抗しています。東証の規模別株価指数を見ても大型株指数が1.2%高となったのに対し小型株指数は0.1%安と下げており、本日の上昇は一部大型株への買いが指数を押し上げた面が強そうです。引き続きマーケットには警戒感が強い印象で、米国市場をにらみながら不安定な値動きが続く可能性がありそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)