NYダウ: 25971.06  △113.99 (9/11)
NASDAQ: 7972.47  △48.31 (9/11)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はアップル(AAPL)やホーム・デポ(HD)、エクソンモービル(XOM)、ボーイング(BA)など買い材料の出た個別株を物色する流れに乗り上昇しました。ダウ平均は取引開始直後に100ドル安余りまで下落しましたが、切り返すとしばらくしてプラスに転じ上げ幅を広げ昼過ぎには160ドル高余りまで買われました。ダウ平均はその後やや上げ幅を縮めたものの堅調に推移すると結局113ドル高の25,971ドルと3日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も48ポイント高の7,972ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等
7月の米卸売在庫は前月比0.6%増に止まり市場予想を下回りました。米卸売上高は前月比横ばいでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスやエネルギー、情報技術などの6業種が上げ、電気通信サービスとエネルギーは1%前後の上昇となりました。一方で生活必需品や公益事業などの5業種が下げています。

4.個別銘柄動向
目標株価の引き上げを受けてアップルが2%以上上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、ハリケーン後の復興需要に期待した買いでホーム・デポも1%以上上げたほか、原油高を受けてエクソンモービルも1%を超える上昇となりました。ボーイングも旅客機の出荷台数が7月から大幅に伸びたことで1%近く上げています。投資判断と目標株価の引き上げを受けてナイキ(NKE)も堅調でした。さらにルネサスエレクトロニクス(6723)が買収を正式に発表した半導体のインテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(IDTI)が買収価格にさや寄せする格好で急伸し10%余り上げています。一方で半導体株の調整が近いとのアナリストの指摘を受けてインテル(INTC)やマイクロン・テクノロジー(MU)、ブロードコム(AVGO)が3%前後の下落となり、インテルはダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い2.97%となりました。ドル円は111円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか昨日に300円近く上昇した日経平均がどこまで上値が伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)