NYダウ: 26049.64  △259.29 (8/27)
NASDAQ: 8017.90  △71.92 (8/27)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で米国とメキシコが2カ国協議で合意に達したことを好感して大幅続伸となりました。92ドル高でスタートしたダウ平均は上げ幅を広げ昼過ぎに280ドル高近くまで買われるとその後も高値圏で堅調に推移し結局259ドル高の26,049ドルと節目の26,000ドルを回復して取引を終えています。また、S&P500株価指数も22ポイント高の2,896ポイントとなり先週末に続いて史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も71ポイント高の8,017ポイントとこちらも連日で史上最高値を更新し初の8,000ポイント超えとなりました。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、素材と金融、資本財・サービスが1%を超える上昇となったほか、情報技術も1%近く上げました、一方で公益事業と不動産が下げています。

4.個別銘柄動向
画像処理向けとデータセンター向けの新製品を発表した半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が5%を超える上昇となりました。また、米国とメキシコが貿易交渉で合意したことを好感してゼネラル・モーターズ(GM)が5%近く上げたほか、フォード・モーター(F)も3%以上上げています。鉄鋼のAKスチール(AKS)も投資判断の引き上げを受けて3%近く上げました。一方で投資判断の引き下げを嫌気して外食のチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)が5%近く下げています。さらに治験の結果を受けて競合他社が開発する同種の薬に比べて優位かどうかが不透明との見方が浮上したファイザー(PFE)が2%近く下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。電気自動車のテスラ(TSLA)も株式の非公開化計画を撤回すると発表したことで1%余り下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.84%となりました。ドル円は111円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開をみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)