NYダウ: 25822.29 △63.60 (8/21)
NASDAQ: 7859.17 △38.17 (8/21)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小売り関連や住宅関連企業の良好な決算を好感して4日続伸となりました。28ドル高でスタートしたダウ平均は100ドル高近くまで上昇した後一旦40ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、まもなくして持ち直すと昼過ぎには130ドル高まで買われました。その後上値が伸び悩むなか徐々に上げ幅を縮める展開となったダウ平均は結局63ドル高の25,822ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も5ポイント高の2,862ポイントとなり、一時は1月26日に付けた史上最高値(2,872ポイント)を小幅に上回る場面もみられました。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も38ポイント高の7,859ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスや資本財・サービス、電気通信サービスなどの7業種が上げました。一方で不動産や生活必需品などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ディスカウントストア大手のTJX(TJX)が決算で売上高が市場予想を上回ったうえに、2019年1月期の1株利益の見通しを上方修正したことで5%近く上昇しました。同じく決算で売上高が市場予想を上回り、2019年1月期の1株利益の見通しを引き上げた百貨店のコールズ(KSS)も2%近く上げています。また、決算が市場予想を上回る増収増益となった高級住宅建設のトール・ブラザーズ(TOL)が急伸し14%近く上げています。CATV向けの番組制作・配信を手掛けるディスカバリー・コミュニケーションズ(DISCA)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて6%近く上げています。一方で決算で売上高が市場予想を下回った化粧品大手のコティ(COTY)が7%余り下げました。同じく決算で売上高が市場予想を下回った食品のJMスマッカー(SJM)も6%以上下げています。ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は投資判断と目標株価の引き下げを嫌気して5%を超える下げとなっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.83%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高に加え、ドル円もやや円安となっていることから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が上値を伸ばし200日移動平均線(昨日時点で22,401円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)