1.概況
本日の日経平均は137円高の2万2693円と続伸しました。東証2部指数や新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが、TOPIXやJPX日経400は小幅に下落しています。昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちで材料になりにくいなかで日経平均は32円安の2万2523円と小幅に下落して寄り付きました。日経平均はしばらくは昨日の終値を挟んでのもみ合いとなりましたが10時半頃から急速に上げ幅を広げると前場を178円高で終えました。日経平均は後場に入ると高値圏でのもみ合いが続きましたが、14時過ぎから一段高となり一時は226円高と1日の高値をつけました。日経平均は引けにかけて上げ幅を縮めましたが結局137円高と続伸して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5002億円となりました。東証33業種は機械や情報・通信業、サービス業など13業種が上昇しました。一方でパルプ・紙や銀行業など20業種が下げています。東証1部の値上がり銘柄数713に対し値下がりは1,303と値下がり銘柄が多数となりました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が小幅に上げたほか、売買代金2位のソフトバンクグループ(9984)は4.6%高となりました。株主総会で孫正義社長が自社の株価が割安だと述べたことが買いを誘ったようです。その他にもファーストリテイリング(9983)やソニー(6758)、武田薬品工業(4502)、マネックスグループ(8698)も上昇しました。一方で三菱UFJ(8306)と三井住友(8316)がそれぞれ2%超の下げとなったほか、トヨタ自動車(7203)も下落しています。材料が出たところでは、マザーズ上場で転職サービスや結婚関連サービスなどを手がけるじげん(3679)が8.5%の大幅高となりました。6月27日をもって東証1部に市場変更すると発表したことが好感されました。また、情報通信機器販売会社のエフティグループ(2763)は自社株買いを発表したことが好感され10%近い大幅高となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は上昇、TOPIXは下落とまちまちでした。ファーストリテイリングとソフトバンクグループの2銘柄で日経平均を80円以上引き上げておりその影響が大きくなりました。引き続き米中の貿易戦争を見極めながらの推移となりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)