1.概況
本日の日経平均は128円安の2万2694円と反落しました。TOPIXやJPX日経400も下落しましたが、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数は上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちとなり、やや円高が進むなど買い材料に乏しいなか日経平均は23円安と小幅に反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後にやや下げ幅を広げましたが切り返すと一時はプラスに転じ、55円高をつける場面がありました。その後再びマイナスに転じた日経平均は前場を23円安と小安く終えました。日経平均は後場寄りから一段安となりその後も徐々に下げ幅を広げると結局128円安と1日の安値で大引けを迎えました。東証1部の売買代金は2兆9207億円となりました。東証33業種はその他製品や陸運業など9業種が上昇した一方でパルプ・紙や海運業、石油石炭製品など24業種が下げています。なお、本日発表された日経平均先物・オプションのSQ(特別清算指数)値は2万2825円20銭でした。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)こそ1.5%高となりましたが、トヨタ自動車(7203)、ソフトバンクグループ(9984)、ファーストリテイリング(9983)、東京エレクトロン(8035)、三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)、三井住友(8316)がいずれも下落しました。その他材料が出たところでは、ネット保険のライフネット生命(7157)が一時ストップ高となり、終値でも17%超の大幅高となりました。5月の新契約年換算保険料が前年同月から大きく伸びたことが好感されました。一方で5月の既存店売上高が前年同月比2%減と冴えなかったラウンドワン(4680)が4%超下落しました。また、同じく5月の既存店売上高が冴えなかった鳥貴族(3193)も3.1%安となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は5日ぶりに反落し安値引けとなりました。やや円高が進んだことが下落要因としてあげられますが、そもそも昨日までの4日間で600円以上上昇していたため利益確定売りが出やすかったということもあるでしょう。来週は12日に米朝首脳会談が予定されています。会談が予定通り実現するのか、またどのような合意形成がなされるのかなどが来週の注目材料と言えそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)