1.概況
本日の日経平均は28円安の2万2162円と6日ぶりの小反落となりました。JPX日経400も小幅に下げましたが、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数は上昇と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場で主要指数が下落したことを受け、日経平均は42円安と小幅に反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に一時110円安あまりまで下げ幅を広げましたがそこが1日の安値になると、下値模索とはならず徐々に下げ幅を縮めました。日経平均は10時半過ぎにプラスに転じると、前場を30円高で終えました。日経平均は後場に入ると小幅なマイナスに転じ、その後は前日終値を挟んだ非常に狭い値幅でのもみ合いとなりました。結局日経平均は大きな値動きが出ることなく28円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4976億円となりました。東証33業種は海運業やその他製品、保険業など22業種が上昇しました。一方で金属製品や医薬品、機械など11業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が4%近い大幅高となったほか、売買代金2位のマネックスグループ(8698)が4.1%高となりました。任天堂は「Nintendo Switch」と合体させることのできるダンボール製自作キットの「Nintendo Labo」を本日発売したことが刺激となったようです。その他に三菱UFJ(8306)やソフトバンクグループ(9984)も小幅に上げています。一方でアイルランドの製薬大手に買収提案を拒否されたと報じられたものの今後も協議を続ける意向だと報じられた武田薬品(4502)が、今後の買収価格の積み増しも懸念されてか5%近い大幅安となりました。ファナック(6954)、JT(2914)、東京エレクトロン(8035)も2%台の下げとなっています。その他材料が出たところでは、伊藤忠商事(8001)が株式公開買付(TOB)を行って株式の保有比率を50.1%に引き上げると発表されたユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)は1%高となりました。また、アマゾンジャパンとの業務提携を発表したレシピサイトのクックパッド(2193)が7%超の大幅高となりました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は6日ぶりに反落しましたが、TOPIXは上昇していることから日本市場は実質横ばいといったところでしょう。来週からいよいよ日本企業の決算発表が本格化します。大きなテーマとして足元の107円程度のドル円の推移を受け、輸出関連企業が想定為替レートをどの程度の水準とするのか、また全体として増益予想となるのか減益予想となるのかといったところが挙げられます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)