NYダウ: 23644.19  ▼458.92 (4/2)
NASDAQ: 6870.12  ▼193.33 (4/2)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は中国が米国の128品目に最大で25%の報復関税を課したことで貿易摩擦への懸念が改めて高まるなかハイテク株を中心に売りが出て大幅反落となりました。小幅に下落してスタートしたダウ平均は下げ幅を大きく広げると午後に一時760ドル安近くまで売られました。その後引けにかけて持ち直したダウ平均ですが結局458ドル安の23,644ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も193ポイント安の6,870ポイントとなっています。

2.経済指標等
3月の米ISM製造業景況感指数は59.3と前月から低下し市場予想も下回りました。また、2月の米建設支出も前月比0.1%増に止まり市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも一般消費財・サービスが3%近く下落したほか、情報技術や生活必需品なども2%を超える下げとなっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とマクドナルド(MCD)を除く28銘柄が下げました。そのなかでもインテル(INTC)が6%余り下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。アップル(AAPL)がパソコンに搭載する半導体を早くて2020年からインテル製のものから自社製のものに置き換えると伝わったことが嫌気されました。また、シスコシステムズ(CSCO)が4%を上回る下落となったほか、ウォルマート・ストアーズ(WMT)も4%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、トランプ米大統領が配達料金や税金に関して強く批判したアマゾン・ドット・コム(AMZN)や、主力セダンのリコールが伝わった電気自動車のテスラ(TSLA)が5%を超える下落となっています。一方でウォルマート・ストアーズによる買収観測を受けて医療保険大手のヒューマナ(HUM)が4%を上回る上昇となりました。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.73%となりました。ドル円は105円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の21,000円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)