1.概況
本日の日経平均は321円安の2万2068円と4日ぶりに反落しました。TOPIXやJPX日経400も下落した一方で東証2部指数や新興市場のマザーズ指数は上昇しました。昨日の米国市場でダウ平均が300ドル近く下落したことを受け、日経平均は97円安と反落して寄り付きました。日経平均はドル円が107円台まで戻したことも支えとなってか、9時半過ぎに9円安と横ばい圏まで値を戻す場面もありました。その後再び下げ幅を広げて前場を80円安で終えた日経平均は、後場寄りから一段安になるとその後も安値圏で推移しました。大引け間際にさらに下げ幅を広げた日経平均は結局321円安と安値引けとなりました。東証1部の売買代金は2兆9369億円となりました。東証33業種は精密機器と空運業を除く31業種が下落しました。中でも鉱業が4.5%安となったほか、鉄鋼と石油石炭製品も3%近く下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.7%安となったほか、三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)が揃って2%前後の下げとなりました。また、大株主の米企業アルタバが日本のヤフー株を売却する方針と伝わったヤフー(4689)は売買代金7位に入って7%超の大幅安となっています。その他材料が出たところでは、ゲームセンター景品の販売を手掛けるエスケイジャパン(7608)が8%超の大幅高となりました。今期の業績予想を上方修正したことが好感されました。また、ドラッグストアを展開するクスリのアオキ(3549)は5.3%の大幅高となりました。2月の既存店売上高が前年同月比3.9%増と堅調だったことが好感されました。一方で大手証券が投資判断と目標株価を引き下げたテレビ朝日ホールディングス(9409)は8%近い大幅安となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は321円安で安値引けと非常に引け味の悪い展開となりました。昨日米国市場が大きく下げたことで、今後の不透明感が高まったことが嫌気されたとみられます。明日以降も引き続き米国株とドル円動向をにらみながらとなりそうですが、まずは2万2000円の節目を大きく割り込まずに推移できるか注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)