1.概況
本日の日経平均は236円高の2万3951円と大幅に続伸し昨年来高値を更新しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も上昇しましたが、新興市場のマザーズ指数は小幅に下げています。昨日の米国市場が休場で材料不足のなか、日経平均は6円高と小動きで寄り付きました。日経平均は9時半頃小幅なマイナスに転じる場面がありましたが、すぐにプラスに転じるとその後は徐々に上げ幅を広げました。前場を130円高で終えた日経平均は後場に入ると一段高となりました。ほぼ1日を通して上げ幅を広げた日経平均は、結局236円高と1日の高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4307億円となりました。東証33業種は水産・農林業や電気機器、情報・通信業など22業種が上昇しました。一方で鉄鋼や海運業など11業種が下げています。なお、日経平均は大きく上昇しましたが東証1部の値上がり銘柄数972に対し値下がり銘柄数は980と値下がり銘柄の方が多くなりました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.6%高となったほか、ソフトバンクグループ(9984)、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、ファナック(6954)、村田製作所(6981)がいずれも上昇しました。中でもファナックと村田製作所はそれぞれ4%台の大きな上げとなりました。材料が出たところでは、株式分割の実施を発表した食品卸などを手掛けるヨシムラ・フード・ホールディングス(2884)がストップ高となりました。また、東証2部から東証1部への市場変更が承認されたと発表した象印マホービン(7965)も9%超の大幅高となっています。一方で昨日発表した第3四半期決算で増収率や増益率が第2四半期から鈍化した電子書籍の取次を手掛けるメディアドゥホールディングス(3678)は10%超の大幅安となっています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
小動きで始まった日経平均ですが終わってみれば236円の大幅高で昨年来高値を更新しました。ファナックとファーストリテイリングの2銘柄で日経平均を108円超押し上げています。本日の上昇で日経平均は2万4000円、TOPIXは1,900ポイントの節目が近づいてきました。明日それらの節目を突破できるか注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)