1.概況
本日の日経平均は9円安の2万2486円と小幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちとなり支援材料になりにくかったことを受け、日経平均は21円安の2万2474円と小動きで寄り付きました。日経平均は寄り付き後に一時プラスに転じた場面もありましたがその後再びマイナスに転じると下げ幅を広げて9時半過ぎに132円安と1日の安値をつけました。その後持ち直した日経平均は再びプラスに転じ、上げ幅を80円あまりまで広げる場面もありました。前場を37円高で終えた日経平均は後場に入って再びマイナスに転じるなど明確な方向感は出ず、結局9円安と小幅安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6174億円となりました。東証33業種は電気・ガス業や小売業、空運業、食料品、建設業など内需関連業種を中心に9業種が上昇しました。一方で繊維製品や石油石炭製品、海運業など24業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が1%強下げたほか、売買代金2位の東京エレクトロン(8035)も3%近く下げています。また、子会社でデータ改ざんがあったと発表した東レ(3402)は売買代金3位に入って5%超の大幅安となりました。その他にもソフトバンクグループ(9984)やSUMCO(3436)が下げています。一方で三菱UFJ(8306)、安川電気(6506)、ファーストリテイリング(9983)などは上昇しました。材料が出たところでは小松製作所(6301)が4%近く下げました。外資系証券が投資判断と目標株価を引き下げたことが嫌気されました。一方で北朝鮮にミサイル発射の兆候があるとの報道を受け、防衛関連銘柄の一角が買われました。石川製作所(6208)が8%超上昇したほか、豊和工業(6203)が12.5%の大幅高となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
北朝鮮にミサイル発射の兆候ありと報道されましたが、日経平均は9円安とほぼ横ばいでした。日経平均は2万2500円を中心としたレンジ相場の様相を強めています。明日以降も北朝鮮の動向が注目されるほか、足元で111円近辺まで円高に振れているドル円がさらに一段の円高となれば日本企業の業績圧迫要因として意識されてくる可能性があり注意をはらいたいところです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)