1.概況
本日の日経平均は45円高の2万2396円と小幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や東証マザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇したことを受け、昨日の大幅高の勢いそのままに日経平均は252円高と大きく続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も上げ幅を広げると10時頃には一時上げ幅が400円を上回る時間帯もありました。しかし11時頃から急速に上げ幅を縮めた日経平均は、前場を53円高と小幅高で終えました。日経平均は後場に入るとさらに上げ幅を縮めて一時マイナスに転じる場面がありました。その後は前日終値近辺での推移が続き、日経平均は結局小幅高で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆5245億円と3兆円台半ばの商いとなりました。東証33業種はゴム製品や金属製品、保険業など18業種が上昇しました。一方でパルプ・紙、電気・ガス業など15業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が小幅に上げたほか、ソニー(6758)、三菱UFJ(8306)、ファーストリテイリング(9983)、東京エレクトロン(8035)、SUMCO(3436)、ファナック(6954)などがそれぞれ上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、みずほ(8411)はそれぞれ下げています。材料が出たところでは、通期の業績予想および配当予想を上方修正した東京ドーム(9681)が6%超の大幅高となりました。東京ドームでのコンサートイベントが順調に推移する見込みであることを上方修正理由としています。また、株主優待を新設すると発表したスマートフォン向けゲームなどを手掛けるKLab(3656)は4%近く上昇しました。一方で鉱物や金属素材等を扱う専門商社のラサ商事(3023)は9%超の急落で東証1部の下落率トップとなりました。公募増資による資金調達を発表したことが嫌気されました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は続伸したものの、一時上げ幅を400円超まで広げながら終値は45円高と上ヒゲをつけた陰線でやや引け味が悪い格好となりました。今週で日本企業の決算発表もほぼ終了し来週はやや材料難といったところですが、日経平均が昨日の反発でサポートされた格好となった2万2000円の節目および25日移動平均線を大きく割り込まずに推移できるかが注目材料と言えそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)